研究課題/領域番号 |
19H01358
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03060:文化財科学関連
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研究機関 | 東京藝術大学 (2022-2023) 昭和女子大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
田中 眞奈子 東京藝術大学, 大学院美術研究科, 准教授 (70616375)
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研究分担者 |
星野 真人 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 分光推進室, 主幹研究員 (30508461)
原田 一敏 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 教授 (20141989)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 日本刀 / 放射光 / 非破壊分析 / X線CT |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、研究代表者らがこれまで確立してきた放射光X線を用いた鉄鋼文化財の非破壊分析技術を日本刀の作刀技法の解明のために応用し、刀剣の専門家や博物館、放射光分析の専門家他と学際的な研究グループを組織し、作者や流派、時代に焦点を絞り5年間で120振を超える価値ある日本刀を体系的に分析することで最終的に日本刀の黄金時代と言われる鎌倉中期の作刀技術を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究の1年目には地鉄や作刀技術に特徴のある日本刀の分析を、2年目には室町時代以降の日本刀のなかでも新刀、新新刀ならびに現代刀を中心に放射光X線CT分析を行った。3年目以降、最終年度まで、幅広い時代の日本刀を調査し、最終的に目標としていた120振を超える日本刀の体系的な非破壊分析を達成した。日本刀の黄金時代と言われる鎌倉時代中期の相州(正宗)、山城(粟田口派、来派)、備前(一文字派)の各地域の日本刀の名刀の分析も行い、刀剣史、文化財科学、放射光分析、刀匠をはじめとする学際的研究メンバーにより時代、地域、作家ごとの日本刀の内部構造・制作技術の違いについて検証を行うことが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、最新の放射光X線CT技術を日本刀の体系的研究に応用し、非破壊で日本刀の鋼中の数十~数百ミクロンサイズの非金属介在物を高分解能で観察することで、秘伝とされてきた日本刀の具体的な作刀技術を解明することを目的としている。世界的にもその機能性や美しさが評価されている日本の代表的な文化財である日本刀を5年間で120振り以上分析し体系的な調査を行う本研究は、非常に学術的意義と独自性に富む研究である。近年日本刀に対する社会的な興味・関心が高まっており、経験に基づき行われてきた日本の作刀技術の解明および保存・伝承につながる本研究の意義は大きい。
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