研究課題/領域番号 |
19H01359
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03060:文化財科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
惠多谷 雅弘 東海大学, 情報技術センター, 技術職員 (60398758)
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研究分担者 |
徳永 里砂 金沢大学, 古代文明・文化資源学研究所, 客員准教授 (00458936)
斎藤 眞 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (20357073)
鶴間 和幸 学習院大学, 文学部, 名誉教授 (50143144)
村松 弘一 淑徳大学, 人文学部, 教授 (70365071)
長谷川 奏 早稲田大学, 総合研究機構, 客員上級研究員(研究院客員教授) (80318831)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | リモートセンシング / 衛星データ / 遺跡探査 / 碑文 / 岩絵 / 碑文探査 / 遺跡探査衛星 / 紅海沿岸 |
研究開始時の研究の概要 |
衛星リモートセンシングデータを考古学調査の領域に応用し、世界各地に存在する多種多様な未発見遺跡の検出に利用可能なグローバルスタンダード技術を改良する。現時点における研究の最重要課題は、国や地域が異なる遺跡を対象に調査事例を積み重ね、その有効性を事例ごとに明らかにしながら実用ツールとしての技術的体系を確立することである。
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研究成果の概要 |
サウジアラビア紅海沿岸の山岳地域に分布するグラフィティ(非公式碑文、落書き)・ペトログリフ(岩絵)の調査に衛星リモートセンシングデータを用いた。その結果、古代北アラビア文字碑文21点、初期イスラーム時代のアラビア文字碑文41点、さらに多数のペトログリフがマルチスペクトルの衛星データと古環境理解によって特定した碑文の有望地点において発見された。発見した碑文は特定の岩が分布し、かつ水が存在するあるいはその痕跡がある場所で顕著であった。サウジアラビアにおいて衛星データの画像解析によって碑文・岩絵の発見に成功したのは本例が初めてと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アラビア半島の山谷には、新石器時代以降のペトログリフに加え、 前12世紀頃に始まる鉄器時代以降の様々な文字で刻まれたグラフィティ、7~9世紀のイスラーム時代最初期のアラビア文字グラフィティが数多く分布する。それらは地理書や旅行記等の編纂以前の陸上ネットワークの様相を示す堅実かつ唯一の史料であり、アラビア半島の歴史研究においては、文献史料や都市・集落遺跡に並ぶ重要な資料として注目されるが、対象地域が広大かつ気候も過酷であることから、調査の効率化が望まれていた。本研究によって、サウジアラビアのグラフィティやペトログリフの探査において、衛星データが極めて有効かつ効率的なツールになることが実証された。
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