研究課題/領域番号 |
19H01370
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04010:地理学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山中 勤 筑波大学, 生命環境系, 教授 (80304369)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 水循環 / 同位体 / トレーサー / モデル / 降水 / アイソスケイプ / 湖沼 / 温泉 / 同位体トレーサー / 水文科学 / 成分分離 / 水文学 |
研究開始時の研究の概要 |
降水・土壌水・河川水・湖沼水・地下水・温泉水の水素・酸素安定同位体比の時間的・空間的変動を再現可能な動的アイソスケイプモデルを新規に開発し、東日本を対象とした同位体観測値によって検証・改良を行う。そのうえで、①流域蒸発散(蒸発成分・蒸散成分)、②融雪出水(融雪成分・降水成分・地下水成分)、③湖沼水収支(地表水成分・地下水成分・降水成分・蒸発成分)、および④温泉(天水成分・非天水成分)のそれぞれに関して構成成分の定量的評価を行う。得られた結果を他の独立した手法によるものと比較することで利点・不利点等を明らかにする。
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研究成果の概要 |
全球客観解析データを入力とした動的降水アイソスケイプモデルを開発するとともに、これと統合可能な各種同位体モデルを構築した。さらに、流域蒸発散、融雪出水、湖沼水収支、及び温泉に関する成分分離への応用を行った。その結果、蒸散/蒸発散比を正確に推定するためには選択効果の適切な考慮が必要であること、融雪出水モデルの高度化と正確な融雪成分推定を行う上で河川水の同位体情報が有効であること、涵養水同位体比の時空間的不均質性が適切に考慮できれば湖沼の蒸発/流入比を高精度に推定可能であること、ならびに天水アイソスケイプモデルと地水曲線の使用により地圏水成分の混合割合が正確に評価できることなどが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球上あるいは地球内部の水循環は様々な要素で構成されているが、物理的手段によって直接計測できるものは限られている。そのため、水の安定同位体情報によってそれらを推定するアプローチは大変有望であると言える。本研究によって開発されたモデル群及びそれらから出力されるデータ群は、そうした研究の情報・技術インフラとして貴重である。また、それらの応用上の留意点や改善策を提示した点には学術的価値がある。さらに、これらの適切な利用は水資源や生態系サービスを適切に保全するうえで役立つと考えられ、その社会的意義も大きい。
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