研究課題/領域番号 |
19H01384
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04020:人文地理学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
友澤 和夫 広島大学, 人間社会科学研究科(文), 教授 (40227640)
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研究分担者 |
後藤 拓也 広島大学, 人間社会科学研究科(文), 准教授 (00452798)
鍬塚 賢太郎 龍谷大学, 経営学部, 教授 (40346466)
宇根 義己 金沢大学, 人間科学系, 准教授 (40585056)
由井 義通 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (80243525)
勝又 悠太朗 旭川大学, 経済学部, 助教 (80896134)
陳 林 広島大学, 現代インド研究センター, 特任助教 (40730544)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | 経済地理学 / 新興国都市論 / インド / デリー / 空間構造 / デリー首都圏 / サバルタンな都市化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、研究代表者・分担者が有する社会経済的空間分析手法に基づいて、現代インドの大都市圏(具体的にはデリー首都圏)の空間構造、とくに郊外空間の形成と変動を究明し、それを基に新たな新興国都市論を構築することを目的とするものである。新興大国インドでは、今世紀に入って以降の高度成長により、未曾有の社会的経済的変動が生じている。それは、首都デリーのような大都市の郊外で顕著であり、建造環境、経済活動、人びとの社会生活などのあらゆる面で大きな変化が起きている。いわば郊外は高度成長に伴って現れた「新しい空間」であり、その特性を経済地理学的に明らかにする点に本研究の特色がある。
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研究実績の概要 |
本研究では、グローバル化にともなう急速な経済発展の中で、経済的にも社会的にも大きく変動している新興大国インドに着目し、研究代表者・分担者が有する社会経済的空間分析手法に基づいて、大都市圏(具体的にはデリー首都圏)の空間構造を明らかにし、それを基に新たな新興国都市論を構築することを全体目的としている。新型コロナウィルス感染症の影響により現地調査は計画通りには実施できなかったが、これまでに収集した情報・データを基に、以下の研究成果を得た。 学術論文としては、6編が得られた。研究代表者は、デリー都市圏の工業団内農村で生じている都市化の実態をサバルタンな都市化と捉え、そのメカニズムを明らかにした論文を公表した。研究分担者については、1名が繊維・アパレル輸出企業の立地、および繊維産地における企業特性と参入行動を詳らかにした論文を公表した。もう1名は、デリー首都圏のアーバンフリンジにおける住宅開発を捉えた論文を著した(英文)。また、インドにおけるCovid-19の流行について、その空間的特徴を2020年と2021年について明らかにした論文も得られた(英文)。 研究発表としては8件が得られた。うち6件が2021年12月に開催した広島大学現代インド研究センターで開催したシンポジウムであり、インドのGISマップの作成および同国の空間構造にかかわる報告と、デリー首都圏を対象とする都市開発、新しいアグリビジネスの展開、クラフト型産業の産業集積、外資投資・労働市場・サバルタンな都市化についての報告がなされた。現地で収集した情報に基づいて、デリー首都圏の成長・発達にかかわるダイナミズムの一端を示し得たと言える。その他、研究代表者はサバルタン・アーバニゼーションにかかわる研究動向を整理し、展望を述べる報告を実施した。また、研究分担者1名が、インドにおける工業の立地パターンとその変化の報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症による社会的な不安定さが残っており、インドで計画していた現地調査が予定通りには行えなかったため。研究論文や報告については、期待される件数は確保している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、新型コロナウィルス感染症の影響により、遅れていたデリー首都圏での現地調査を実施するとともに、研究のとりまとめに入る。具体的には、夏季休業期間に広島大学にてビジネスミーティングを開催し、各人のこれまでの研究成果を相互に報告し意見交換を通じて共通認識とする。また、9月に現地調査を実施し、その結果を学会で報告するとともに、新興国都市論の構築に向けて意見交換を行う。併せて、主要な学会誌に研究成果を投稿し、公のものとする。
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