研究課題/領域番号 |
19H01402
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05010:基礎法学関連
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研究機関 | 東京大学 (2020-2022) 北海道大学 (2019) |
研究代表者 |
田口 正樹 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (20206931)
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研究分担者 |
佐々木 健 京都大学, 法学研究科, 教授 (70437185)
粟辻 悠 関西大学, 法学部, 准教授 (50710597)
大月 康弘 一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (70223873)
西川 洋一 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 名誉教授 (00114596)
小川 浩三 専修大学, 法学部, 教授 (10142671)
小林 繁子 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (20706288)
鈴木 直志 中央大学, 文学部, 教授 (90301613)
佐藤 雄基 立教大学, 文学部, 教授 (00726573)
新田 一郎 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (40208252)
櫻井 英治 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (80215681)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 専門家 / 前近代 / 比較 / 国制史 / 西洋 / 日本 / 法律家 / 軍人 / ドイツ / 近世 / 分国法 / 法史学 / コミュニケーション / 軍事 / 異端審問 / 歴史家 / 弁論家 / 公証人 / 裁判官 / 室町幕府 / 長崎奉行所 / 中国 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、現代世界において一方でますます必要性を増しつつ他方で問題も生み出している専門家を適切に位置付けるための歴史的基礎を提供すべく、専門家から出発する新しいタイプの比較国家史研究を通じて各時代・地域の全体秩序の特徴を把握することをめざす。そのために、選び出された時代・場所における各種の専門家について、彼らを取り巻く「環境」、すなわち権力者、素人、同種の専門家、異種の専門家との関係を全体秩序の構成要素としてとらえ、それらを規範と制度、構造、コミュニケーションとパフォーマンスの三つの次元を考慮して分析する。またドイツおよび中国の研究者との交流を通じて研究の幅を広げ、成果を海外に発信する。
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研究成果の概要 |
本研究は、現代世界における専門家の適切な位置づけのための歴史的基礎を提供すべく、選ばれた時代と場所における各種の専門家と、権力者、素人、同種の専門家、異種の専門家との関係を、規範と制度、構造、コミュニケーションとパフォーマンスという三つの次元を考慮して分析した。西洋については、前近代の裁判と法に関わった専門家を中心として、他に徴税官、軍人、歴史家に関して、具体的事例を国制史的背景とともに提示した。日本については、中世の裁判と法を中心に検討し、西洋世界における専門家およびその環境との相違と日本的特質を浮かび上がらせた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歴史研究の各分野で従来個別に扱われてきた諸対象を、本研究は「専門家」という視角からとらえて比較検討するとともに、「専門家」以外の他の要素との関係を精査してコンテクストの中で「専門家」を理解しようとした。広い時代と分野にまたがるこのような研究は他に類を見ないもので、「専門家」の歴史的理解を深化させた。 専門家は現代世界において一方で必要不可欠な存在としてさまざまな場面で登場しているが、他方で特に日本では専門家集団の閉鎖性や政治権力との間の透明性を欠く関係が指摘されることもある。本研究が提供する幅広い歴史的検討結果は、現代における専門家のありかたを考える際に、重要な出発点を提供しうるであろう。
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