研究課題/領域番号 |
19H01456
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
松村 史紀 宇都宮大学, 国際学部, 准教授 (80409573)
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研究分担者 |
板橋 拓己 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (80507153)
小川 浩之 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (60362555)
河本 和子 一橋大学, 経済研究所, 研究員 (50376399)
鈴木 一人 東京大学, 大学院公共政策学連携研究部・教育部, 教授 (60334025)
友次 晋介 広島大学, 平和センター, 准教授 (90622019)
山本 昭宏 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (70644996)
小林 聡明 日本大学, 法学部, 准教授 (00514499)
土屋 由香 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (90263631)
松戸 清裕 北海学園大学, 法学部, 教授 (10295884)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | スプートニク事件 / 冷戦 / 科学技術政策の変容 / マスメディア / 国際宇宙観測年(IGY) / 巨大科学 / 人工衛星 / 報道 / 科学技術の国際競争 |
研究開始時の研究の概要 |
昨今、国力と科学技術力の不可分性が益々認識されるなかで、科学技術の国際競争が激化している。この国際競争を加速させる一大契機となったのがスプートニク事件だと言える。その直後から多くの先端分野が国策化され、国家間競争が華々しく展開されるようになるからだ。本研究はこうした視座を前提に、スプートニク事件を転換点とする各国における科学技術政策の変容過程を実証的に示そうとする歴史研究である。他方、これをテーマとした先行研究はいくつか散見されるが、それらは米ソいずれかを主体とする一国史的記述に留まっている。これに対して本研究は、両超大国はもとより、その対象を欧州や東アジア諸国にまで拡げた国際比較研究となる。
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研究成果の概要 |
1957年10月の「スプートニク事件」は科学技術をめぐる国際競争を加速させ、常態化させる一大契機になったと考えられる。従来、その史的展開は米ソ両超大国を中心に考察されてきた。本研究は米ソのほか、主要国(英仏独日中)を視野に入れて当該諸国による国内外政策の変容過程および各社会における同事件の受容を史的実証するものである。各国が受けた影響はそれぞれ異なるが、マスメディアによる報道はいずれもおおむね熱心であり(特に共産圏ではそれが色濃い宣伝工作を伴った)、冷戦という文脈で安全保障政策から巨大科学の研究強化にいたるまで幅広く、一定の衝撃があったことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:(1)従来、「スプートニク事件」は米ソ両超大国を中心に分析されてきたが、他の主要国を分析の射程に入れ、その主体的姿勢を考察する。(2)先行研究は「宇宙開発中心」史観をとるが、広範囲の国内外政策、さらには社会への影響をも分析する。(3)これまで分立していた科学技術と国際政治という二つの研究分野を融合・架橋する試みである。 社会的意義:(1)先端科学から高度技術開発に至るまで昨今の国際競争の一大契機を示す。(2)日本を含めた宇宙開発競争の原点を示すことで本国の科学技術政策や対外政策に資する知見を提供する。(3)英語圏を含め、論文・書籍・研究発表などを通じて幅広く成果を発信した。
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