研究課題/領域番号 |
19H01462
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 東洋英和女学院大学 |
研究代表者 |
河野 毅 東洋英和女学院大学, 国際社会学部, 教授 (10361883)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | サラフィー主義 / 東南アジア / 原理主義 / 政治制度 / 教育制度 / サラフィ主義 / インドネシア / マレーシア / フィリピン |
研究開始時の研究の概要 |
外国から来た原理主義思想が行動に移される過程はどのようなものか、そして、原理主義思想は受け入れ国でどのように制度化され、定着するのだろうか。本研究では、インドネシア、マレーシア、フィリピンの3カ国において、1970年代以降に中東から「輸出」され東南アジアに定着したサラフィー主義(イスラム教発祥当初の時代に信仰された様式と行動が現代社会の模範であると信じる原理主義的イスラム解釈)が、東南アジアという異国の地で運動となり、制度化する過程を調査研究する。
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研究成果の概要 |
本研究では、東南アジア3カ国(インドネシア、マレーシア、フィリピン)に到来したサラフィズムの受け入れについては、均一なものではなく、国家の役割で違いが出ており、それはサラフィズムそのものの影響というよりも、既存の国家と社会との関係において拡大の方向と範囲が変わるものであることを明らかにした。しかし、2年半に及ぶコロナ禍で海外調査が困難な状況に陥り、コロナ禍収束以降の半年ほどでのデータ収集は特殊時のデータとなりこれも難しい状況になった。今後の課題としては、現代の課題(例えば地球温暖化や貧困の解消など)に取り組むイスラム教育の役割を研究することで実用的な政策提言も可能になるだろう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
思想が制度化するプロセスという解明を通じ、社会科学の理論構築を助けるための研究というのが当初の学術的な意義である。中東発のイスラム原理主義思想であるサラフィズムが東南アジア地域に定着する制度化を理解するためには、制度化を政治学や社会運動論(権力をめぐる駆け引きの結果制度として定着する)、経済学(価格と同じく経済合理性に基づいて均衡安定する)、政治学と経済学の共同研究(制度が発するインセンティブ構造と権力闘争の結果勝者が制度を維持する)などの様々なアプローチを活用して理解する必要性があると考える。
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