研究課題/領域番号 |
19H01475
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
牛島 光一 筑波大学, システム情報系, 助教 (80707901)
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研究分担者 |
清田 耕造 慶應義塾大学, 産業研究所(三田), 教授 (10306863)
小西 祥文 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (40597655)
岡崎 哲二 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (90183029)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 市場統合 / 経路依存 / 明治の鉄道敷設 / 一物一価 / 要素価格均等化 / 明治の鉄道建設 |
研究開始時の研究の概要 |
交通インフラは、輸送コスト減少を通じて市場統合を促進することで、様々な経済的便益をもたらすと考えられており、世界銀行や各国政府にとって、多くの開発課題を解決する重要な政策の一つだと認識されている。しかしながら、市場統合の経済効果に関しては、学術的には未知の部分が多く、近年、最先端の研究が特に注力している分野の一つとなっている。本研究は、明治期における鉄道敷設による市場統合の経済効果がどの程度だったのか、また、その経済効果にどのような経路依存性があったのかを明らかにすることで、今後の経済・開発政策のデザインにとって多くの示唆を富む質の高いエビデンスを提示する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、明治期における鉄道敷設による市場統合の経済効果がどの程度だったか、また、その経済効果にどのような経路依存性があったのかを明らかにすることである。帝国統計年鑑、府県統計書などの統計書のデジタイズを約4000人時かけて行った。予備的な分析の結果、市場統合は単純な一物一価、要素価格均等化だけでなく、地域間競争の結果として米の生産量の増大が起きていることが確認された。また、米の生産量が増えなかった地域では、農業に関する賃金が(相対的に)低下していることも確認された。このような地域は歴史的には工業化が早く起こった地域であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、経済活動における移動コストの減少がどのような経済効果をもたらすのかという観点で社会的意義がある。例えば、サブサハラ・アフリカでの交通インフラの整備、東アジア・東南アジアへの高速鉄道技術の提供、などに示唆を与えるだろう。 学術的な意義としては、処置効果の不均一性があるときの連続処置モデルの問題に対する示唆を持ちうる。集積や市場統合について考える際には、推定上の大きな課題がある。これらの問題を厳密な意味で解決することができれば、連続処置効果モデルの因果識別問題に貢献することになる。
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