研究課題/領域番号 |
19H01483
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松島 法明 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (80334879)
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研究分担者 |
中川 晶比兒 北海道大学, 法学研究科, 教授 (20378516)
北村 紘 京都産業大学, 経済学部, 教授 (30582415)
篠原 隆介 法政大学, 経済学部, 教授 (40402094)
水野 倫理 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (60589315)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 寡占市場 / 個人情報 / 価格差別 / 技術情報 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、企業による個人情報の活用が企業間の競争に与える効果と、その経済厚生上の帰結について、経済理論分析により明らかにする。消費者が単に価格を受容するだけではなく、各消費者が個人情報管理を能動的に行なったり、企業による顧客情報に基づいた価格付けに対して交渉したりすることを仮定した点に特徴がある。この仮定は、2018年に欧州で施行されたEU一般データ保護規則が各個人に対して自身の個人情報を管理する権利を与えたことや、一部の消費者が購買履歴に基づいた価格付けを行う企業に対して交渉を持ち掛けた諸外国の事例などを踏まえている。
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研究成果の概要 |
寡占市場において企業が個人情報を活用して消費者に個別化された製品や個別価格を提示する例が増えていることを踏まえて、企業が個別価格を提示できることの競争への影響を経済理論分析した。また、一部の消費者が自身の個人情報を管理して匿名化することで個別価格などを避けられることが競争へ与える影響も分析した。これら分析結果を論文としてまとめて、国際学術誌などに公表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
企業による個別価格に対する懸念は高まっているものの、その分析は十分に進展しておらず、この点を分析したことは学術と競争政策において意義がある。また、企業間競争の文脈において、個々の消費者は価格を受容して購買の判断をするだけの存在として扱うことが多く、本研究のように、通常の価格選択に加えて、製品選択の前に個人情報管理ができること考慮した理論分析を行ったことは独自性の1つである。更には、経済分析するだけにとどまらず、各種分析から得られた結果が持つ競争政策上の含意について検討して、関連する当事者に広く発信したことも意義がある。
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