研究課題/領域番号 |
19H01502
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07050:公共経済および労働経済関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
黒田 祥子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (50447588)
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研究分担者 |
山本 勲 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (20453532)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 長時間労働 / 働き方改革 / メンタルヘルス / 健康経営 / ウェルビーイング / AIや新しい情報技術 / テレワーク / ギグワーク / 働き方 / 労働時間 / ワークエンゲイジメント / スリープテック / 健康 / 生産性 / 労働強度 / 人的資本 / 深夜労働 / 自己研鑽 / インターバル規制 / 休日出勤 |
研究開始時の研究の概要 |
働き方改革関連法の施行によって、日本の労働市場は大きな転換点を迎えている。本研究は、働き方改革のうち、特に長時間労働是正に焦点を充て、その施策が意図したとおりの効果をもたらしているかを政策評価する。具体的には、長時間労働が実際に是正されるのか、その弊害として労働強度が上昇していないか、労働強度の上昇を通じた健康の悪化や人的資本投資の減少といった副作用が生じていないのか等を、データを用いて検証する。
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研究成果の概要 |
日本政府は2016年以降、働き方改革を推進してきた。その主要な政策の一つは長時間労働の是正である。本研究は、①長時間労働の是正や、働き方改革と時期を同じくして徐々に普及しつつあったAI等の新技術の導入が労働者の労働強度や健康に及ぼしている影響、②企業が行うべき健康確保措置の提案やその効果、③人的資本投資の減少という健康以外でも働き方改革が副作用が生じさせている可能性等、働き方改革やAIの導入が労働者に及ぼす様々な影響を多角的・客観的に精査したものである。さらに④コロナ禍で生じた新たな働き方の実態把握やその働き方の変化が労働者にもたらした影響についても検証を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、働き方改革の推進が、労働時間・健康・人的投資・労働生産性などに及ぼすプラス及びマイナスの影響を因果関係を含めて実証的に捉えることで、政策が意図した方向に進んでいるかを点検するとともに、追加的な政策含意を導出したことにある。研究では、長時間労働の是正は一定の割合で進んてきた一方で、人的資本形成はあまり進んでいないことなど、政策評価を行ううえで重要なエビデンスを提供した。また、コロナ禍で新たな働き方が台頭し、長時間労働是正以外の健康管理の必要性が示唆されるというエビデンスを導出したことにより、今後新しい働き方が普及する中で新たなタイプの健康管理が重要となることを示した。
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