研究課題/領域番号 |
19H01506
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小林 照義 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (10387607)
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研究分担者 |
川本 達郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究員 (10791444)
翁長 朝功 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (90823922)
近江 崇宏 東京大学, 生産技術研究所, 特任准教授 (90726134)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 金融ネットワーク / 拡散 / 金融危機 / カスケード / 社会ネットワーク / ネットワーク・ゲーム / 順序局所性 / 閾値モデル / システミックリスク / ネットワーク / 金融市場 / テンポラル・ネットワーク / スケーリング / 資産価格 / 動的不安定性 / システミック・リスク / 銀行間取引 |
研究開始時の研究の概要 |
金融市場では銀行同士の取引などによって様々な「つながり」が形成され、そのネットワークを通じて複雑な波及現象が発生する。本研究では、従来の経済学的手法では分析が難しい金融市場に内在するネットワークの構造に焦点をあて、様々な金融危機現象をネットワーク現象としてモデル化し、動的な不安定性条件を導出することで、金融危機波及メカニズムの本質的な理解を目指す。例えば、金融機関のポートフォリオ相関をネットワークとして数理モデル化し、投げ売りの発生条件を解析的に示す。また、Hawkes過程をベースとした最新の統計的解析手法を用いて、理論・データの両面から金融危機の発生メカニズムに迫る。
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研究成果の概要 |
人や企業、銀行といった経済主体は、友人関係などの社会的繋がりや、経済的取引などの経済的繋がりを通じて複雑なネットワークを構成している。こうしたネットワークは平時であれば情報伝達や取引の効率性を高めるため、社会的に望ましい。しかし、銀行破綻や資産売りの連鎖など、このネットワークを通じた悪い影響の伝播も同時に起こりうる。本研究では、複雑な社会・経済ネットワークを通じた情報や銀行破綻の連鎖を数理モデル化し、破綻の連鎖が起こる条件やそのメカニズムを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の社会・経済システムは急速に複雑化・グローバル化が進み、局所的なイベントが世界中に伝播し、世界的な現象となることが頻繁に起こる。今回のプロジェクトのテーマである金融危機は、金融市場におけるネットワークに内在する本質的な不安定性として考えられる。その意味で、簡略化した数理モデルでネットワーク上の拡散現象を理解することは、金融市場における金融危機の本質を理解することになり、どのような政策的対処が望ましいのかを議論するための基盤を提供するものである。
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