研究課題/領域番号 |
19H01512
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07070:経済史関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
谷口 明丈 中央大学, 企業研究所, 客員研究員 (20103228)
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研究分担者 |
菅山 真次 東北学院大学, 経営学部, 教授 (00202127)
宮田 憲一 明治大学, 経営学部, 専任講師 (00782351)
近藤 光 千葉経済大学, 経済学部, 講師 (10762148)
ドンゼ ピエール・イヴ 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (20635718)
市原 博 獨協大学, 経済学部, 教授 (30168322)
山崎 敏夫 立命館大学, 経営学部, 教授 (30220320)
石塚 史樹 東北大学, 経済学研究科, 准教授 (40412548)
長谷部 弘道 杏林大学, 総合政策学部, 准教授 (40781282)
金 容度 法政大学, 経営学部, 教授 (70350212)
西村 成弘 関西大学, 商学部, 教授 (70511723)
宇田 理 青山学院大学, 経営学部, 教授 (80298132)
竹原 有吾 学習院大学, 経済学部, 准教授 (80823591)
平本 厚 東北大学, 経済学研究科, 名誉教授 (90125641)
田中 洋子 筑波大学, 人文社会系, 教授 (90202176)
関口 定一 中央大学, 商学部, 教授 (20138613)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 経済史 / グローバル経営史 / 総合電機企業 / 組織能力 / 人的資本 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、20世紀を代表する産業である電気機械産業において今日まで代表企業であり続けた日米独の総合電機企業を取り上げ、その誕生から今日までの期間の、①戦略と組織構造、②人的資本・人的資源、③組織能力、について比較検討する。これにより日米本独各の企業・アメリカの企業・ドイツの企業の特徴を浮き彫りにし、さらに独自の戦略と組織構造を持ち、個性的な人的資本と組織能力を抱えたそれぞれの企業が、グローバルな場において様々に関係しながら電機産業を形成する過程を明らかにし、総合電機企業のグローバル経営史を構築していくことを目的としている。
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研究実績の概要 |
①戦略と組織構造 このカテゴリーで明らかにすることは以下の2点であった。(A)多角化戦略と事業部制組織は各国、各企業でどのように形成されてきたか。 (B) 多角化戦略と事業部制組織は各国、各企業でどのように失敗し、崩壊しようとしているのか。このカテゴリーについては谷口明丈を責任者として研究が遂行され、研究成果は現在出版の準備が進められ、2021年度中には出版される予定である。 ② 人的資本・人的資源 このカテゴリーでは、次の3つのサブカテゴリー、(A)基幹労働者、(B)技術者、(C)マネージャーの分析がなされた。この3つのサブカテゴリーは戦略の変化に伴ってその位置づけを変化させながら、雇用・昇進・報酬のシステム、教育システムをどのように変化させてきたのかを明らかにする研究が、谷口をアメリカの、菅山真次を日本の、田中洋子をドイツの責任者として出版を前提に進行中である。 ③ 組織能力 このカテゴリーについては、理論的な整理検討が必要であり、宇田理・谷口を中心にそのための研究会がもたれた。個々の企業の組織能力の形成過程と、その変化については、①と②の研究成果を基礎に④の研究と連関させながら、総合電機企業史の4つのステージにおいてそれぞれの企業がどのような組織能力を形成し、それはどのような優位性もち、弱点を抱えていたのかを明らかにするための準備がなされた。 ④グローバル経営史 このカテゴリーでは、①,②,特に③の研究成果に依拠しつつ、それぞれ独自の組織能力を形成してきた各企業がグローバルな舞台において 競争、協調、ネットワーク形成といった諸関係を取り結びながら、どのようにして産業を形成してきたのか、そのプロセスを明らかにするための準備作業が行われた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究で設定した①戦略と組織構造 ② 人的資本・人的資源 ③ 組織能力 ④グローバル経営史の4つの研究カテゴリー全てにおいて「研究実績の概要」で述べたように、実績を積み上げてきてはいるが、残念ながら、コロナウィルスの蔓延の結果、リモートでの研究会は続けているものの、調査旅行はほとんど不可能となり、特に③④において困難な状況にある。したがって、当初の計画から「(4)遅れている」と率直にいわざるを得ない。
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今後の研究の推進方策 |
まず第1に、現在に状況の下では、リモート会議・研究会を頻繁に開催し、調査などが可能となった時に、直ちに行動に移せる準備をしておく必要がある。 第2に、危機対応を再検討し、最悪の事態に備え、次年度以降への研究の繰り延べ計画も作成しておく必要がある。 その上で、①戦略と組織構造においては、本年度中に研究成果を『総合電機企業の比較経営史:その形成と解体(仮題)』として出版する。② 人的資本・人的資源においては、2022年度中に研究成果を『日米独総合電気業における人的資本の形成史:基幹労働者・技術者・経営者(仮)』として出版する準備を進める。③ 組織能力については、引き続き理論的な整理検討が必要であり、そのための研究会を組織するとともに、個々の企業の組織能力の形成過程と、その変化については、①と②の研究成果を基礎に④の研究と連関させながら研究を遂行する。④グローバル経営史については、①②、特に③の研究成果に依拠しつつ、それぞれ独自の組織能力を形成してきた各企業がグローバルな舞台において競争、協調、ネットワーク形成といった諸関係を取り結びながら、どのようにして産業を形成してきたのか、そのプロセスを明らかにする。③④については、新たな研究者の発掘、若手研究者の育成、国際的な研究ネットワークの構築を同時に進めていく。 また、可能であれば、国際シンポジウムを開催するか、海外の学会でセッションを組織する準備を進める。
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