研究課題/領域番号 |
19H01560
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
安里 和晃 京都大学, 文学研究科, 准教授 (00465957)
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研究分担者 |
塚田 典子 日本大学, 商学部, 教授 (10322497)
結城 康博 淑徳大学, 総合福祉学部, 教授 (10458622)
大崎 千秋 名古屋柳城短期大学, その他部局等, 准教授(移行) (80310598)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 介護 / 外国人 / 技能実習 / 特定技能 / 新型コロナ感染症 / EPA / 雇用維持支援 / 国家戦略特区 / 家事支援外国人 / 経済連携協定 / 福祉レジーム / 人材育成 / グローバル / 移住労働 / 介護留学 / 外国人労働者 / 移住労働者 / 外国人材 / 斡旋過程 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は複雑化する外国人介護従事者の国際移動を整理し、人材育成と労働環境に着眼し制度運用について検討し、問題点を指摘する。経済連携協定に加え、技能実習、留学、特定技能が相次いで設立され、送り出し国も重複・拡大し、介護従事者の国際斡旋網は複雑化した。技能実習や留学は高額斡旋と低賃金の問題が指摘され、詳細な研究は急務だ。本研究は移民研究と介護研究に跨り、送り出し国の研究者とともに国際的・学際的共同研究を実施する。アジアの高齢化により介護従事者の国際移動も変化しており、本研究の意義は大きい。最終的には、グローバルな比較を可能とするレジーム論において介護人材のグローバルなサステナビリティを提言する。
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研究成果の概要 |
本研究では複雑化する外国人介護従事者の国際移動の制度と実態を整理し、人材育成に及ぼす影響をEPA、技能実習、留学、特定技能、家事支援外国人等を対象に分析した。技能実習が基幹チャネルとなっているが、特定技能の新設で移動チャネルは複雑化した。同制度は中間人材と位置付けられ、一定の要件のもと日本国内で在留資格変更が可能なため、特定技能に在留資格変更する技能実習生や留学生が急増している。こうした「横移動」にはブローカーも介在している。従来の「縦移動」に加え「横移動」が増加し、移動が複雑化した。特定技能制度による新規来日者は日本居住経験がなく介護未経験者であり介護の質の低下や労使間トラブルが懸念される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
介護人材の獲得に向け制度が複雑化しており、当事者が合理的選択をできない斡旋依存型にシフトしている。そのため民間斡旋費用が高額化しケアの質が低下しており、社会コストの増加が懸念される。人材獲得は日本国内だけの問題でなく、東アジア諸社会やグローバルな課題であり、広い調整が求められる。本研究はこれらを強く意識したものであり社会還元型である。学術的には国際労働市場のメカニズムの解明と市場の失敗について移動の観点から解明できる意義を有している。
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