研究課題/領域番号 |
19H01562
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高野 和良 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (20275431)
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研究分担者 |
山本 努 神戸学院大学, 現代社会学部, 教授 (60174801)
牧野 厚史 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (10359268)
稲月 正 北九州市立大学, 基盤教育センター, 教授 (30223225)
加来 和典 下関市立大学, 経済学部, 准教授 (80214261)
速水 聖子 山口大学, 人文学部, 教授 (90271098)
山下 亜紀子 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (40442438)
益田 仁 中村学園大学, 教育学部, 講師 (20551360)
松本 貴文 國學院大學, 研究開発推進機構, 准教授 (70611656)
吉武 由彩 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 准教授 (70758276)
井上 智史 中村学園大学短期大学部, 幼児保育学科, 講師 (00880460)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 生活構造 / 人口減少 / 過疎地域 / 地方都市 / 少子化 / 高齢化 / 社会的支援 / 少子高齢化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、急激な人口減少下にある九州・中国地方の過疎地域と、過疎地域を内包する地方都市圏の維持のあり方を検討する。その際、過疎地域のみでなく、過疎地域と地方都市間の人の移動と社会資源へのアクセシビリティに注目し、人々の生活実態の動態的な把握を行うことで、人口減少に対応し得る広域的な社会モデル構築を目指す。 本研究では地域生活構造分析を採用し、時間・空間・社会関係・経済の4アスペクトを交差させながら、地域社会の維持再生の要件を検討する。それらをふまえて地域人口基盤、家族ネットワーク安定基盤・家族支援、生活ネットワーク拡張・生活支援、生活基盤といった地域社会維持モデルを検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では、過疎地域住民と地方都市住民の生活構造を包括的に把握するための方法論として地域生活構造分析を行った。2021年度に山口県萩市田万川地区で実施した社会調査結果をもとに、人口減少社会における地域社会の維持モデルを提示した。その結果、過疎高齢者は配偶者と子どもに強く頼っていること、近距離に居住する他出子は、高齢者自身が入院した際の世話といった緊急時の対応にとりわけ期待されていることなどが明らかになった。このことから、世帯と家族との関係から形成され、日常型移動に支えられた過疎地域と地方都市との関係を過疎地域維持モデルとして提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人口減少社会としての過疎高齢者に対する生活支援は、その対象を過疎農村地域の高齢世帯に限っているために世帯としての高齢者と家族としての他出子との関係を捉えきれておらず、また、日常型移動社会となった過疎農村地域の実態を把握する視点も弱いといえ、結果として、過疎農村地域の人々の生活を十分に把握できていなかった。本研究の学術的意義としては過疎農村地域住民と地方都市住民の生活構造分析を行うことで、こうした課題解消に方向性を提示している点にある。 また、過疎高齢者と、近隣の地方都市に居住する他出子との間で授受されている社会的サポートの実態をもとに生活支援のあり方を提示したことはひとつの社会的意義である。
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