研究課題/領域番号 |
19H01603
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
岡田 まり 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (40309076)
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研究分担者 |
片岡 靖子 久留米大学, 文学部, 教授 (30389580)
潮谷 恵美 十文字学園女子大学, 教育人文学部, 教授 (70287910)
野村 豊子 日本福祉大学, スーパービジョン研究センター, 研究フェロー (70305275)
潮谷 有二 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (90285651)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | ソーシャルワーク・スーパビジョン / スーパーバイザー / コンピテンシー / ソーシャルワーカー / 福祉専門職 / ソーシャルワーク・スーパービジョン / スーパービジョン / ソーシャルワーク / 研修 |
研究開始時の研究の概要 |
ソーシャルワーク・スーパービジョンは、福祉専門職の職務遂行に関して管理・教育・支持を行うもので、福祉サービスの質向上・専門職の資質向上・人材確保のために重要である。わが国ではスーパービジョンを行うスーパーバイザーの不足などによりスーパービジョンが普及していないため、本研究ではスーパーバイザー養成のためのモデル構築をめざす。 職務での優れたパフォーマンスにつながるような個人の特性をコンピテンシーと呼ぶ。本研究ではスーパーバイザーのコンピテンシーを明らかにし、そのコンピテンシーを習得するための研修モデルを作成して試行・評価することでスーパーバイザー養成モデルを構築する。
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研究実績の概要 |
本年度の目標は、コンピテンシーモデルに基づいてスーパーバイザー養成のための研修プログラムを企画し、その試行研修を行うことである。まず、コンピテンシー項目を確定するために、昨年度に引き続き、優れたスーパーバイザーを対象とするインタビュー調査を実施した。対象者2人は、スーパービジョンを専門とする研究者であり、スーパーバイザーとしての豊富な経験をもつとともに、全国レベルの職能団体においてもスーパービジョンに関する研修の開発・企画・運営・実施に長年、携わってる。インタビューから、前年度までのコンピテンシー項目(案)で未出のものも明らかになり、あらたな内容を追加することができた。 インタビューに加えて、ソーシャルワーク・スーパービジョンに関する研究会(参加者40名)においても、グループディスカッションを通してコンピテンシーについてデータ収集を行った。なお、参加者には事前に研究について説明し、同意のうえで研究会に参加してもらった。ここで得たデータからは、経験等によってコンピテンシーについての意見の傾向が異なることが明らかになった。そのため、コンピテンシー項目を確定させるために、これまでは多くの有識者を対象とする調査を行う予定であったが、卓越したスーパーバイザーによるエキスパートレビューに変更することにした。 コンピテンシーを習得するための研修プログラムについては、事例への対応についてグループ討議することで実践力をつけるケースメソッドを用い、コンピテンシーごとに領域・展開過程・発達段階別のモジュールを作成し、受講者に応じてモジュールを組み合わせて研修を企画するというモデルを構築した。このモデルに基づく研修プログラムを企画し、スーパーバイザーの協力を得て2回の試行研修を実施した。参加者からは概ね好評であったが、修正等を要する点も見つかったため、本格調査実施に向けて改善を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
過去2年間、コロナ禍によって福祉・医療現場では業務逼迫により研究協力が難しい状況であり、コンピテンシー項目についてのデータ収集が大幅に遅れた。また、項目間の関係や構造、文言についての混乱が見られ、あらためて整理し体系化するために時間が必要だった。そして、これらのために項目リストを確定するためのデルファイ法による郵送調査が実施できなかった。さらに、この間に収集したデータからは、デルファイ法による郵送調査がコンピテンシー項目確定に必ずしも適切な方法ではないことが明らかになったため調査を再度延期した。
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今後の研究の推進方策 |
コンピテンシー項目については、研究班でこれまで収集したデータと先行研究を見直して項目を選定し、卓越したスーパーバイザーでもある研究者にエキスパートレビューを依頼して、項目の妥当性を確認する。 スーパーバイザー養成プログラムについては、本年度の試行研修の結果に基づいて追加修正を行うとともに、モジュールを増やし、新たに研修プログラムを企画して2回ずつ実施し、プログラム実施のプロセスと受講者に及ぼす影響についての評価を行う。その評価結果に基づいて、研修プログラムのモデルを構築する。
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