研究課題/領域番号 |
19H01606
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松村 康生 京都大学, 生存圏研究所, 研究員 (50181756)
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研究分担者 |
松宮 健太郎 京都大学, 農学研究科, 准教授 (60553013)
谷 史人 京都大学, 農学研究科, 教授 (70212040)
宮本 有香 神戸女子大学, 家政学部, 准教授 (70399252)
香西 みどり お茶の水女子大学, 基幹研究院, 名誉教授 (10262354)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 加工・調理 / 農産物微粒子 / 蚕蛹パウダー / セルロース・キチンナノファイバー / 乳化 / 増粘剤 / 腸内環境 / 消化管におけるイメージング / 農産物 / 昆虫 / 微粒子 / ナノファイバー / 乳化物 / ゲル / 膨化食品 / 腸管内環境 / 持続的食生活 / 微細化技術 / 調理加工 / 農産物素材 / 昆虫素材 / 嗜好性 / 食品利用 / 粘性 / 分散系食品 / 粉末化 / 乳化食品 / パン |
研究開始時の研究の概要 |
将来の食料不足に対処するために、動物性素材に比べて生産コストの低い農産物、昆虫素材を食料として有効利用することが必要である。本研究では、穀類、豆類、野菜類、キノコ類などの農産物および昆虫を有望な食品素材として取り上げ、それらを高品質化するための基盤研究を展開するとともに、その高品質化食品素材を積極的に社会に普及することを目的とする。 本研究の基盤となるアプローチは以下の3点にまとめることができる。 1.農産物、昆虫素材を微粒子化し、得られた微粒子化素材を用いて食品を調製する。 2.素材より食物繊維やタンパク質を抽出し、それらを機能性食品素材として利用する。 3.素材より呈味性成分を抽出し利用する。
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研究成果の概要 |
本研究では、農産物及び昆虫由来の素材の機能特性や生理機能を検証することにより、その食品加工素材としてのポテンシャルを評価した。 農産物微粒子については、増粘剤やPickering乳化剤としての機能を有することを明らかにした。セルロースあるいはキチンナノファイバーについては、その腸管における流動挙動および腸内細菌叢、生理学的パラメーターに与える効果に関する解析により、腸管免疫の賦活化に寄与する可能性を示した。昆虫素材である蚕蛹については、小麦粉製品における小麦粉代替効果やゲル化素材としての有用性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
農産物や昆虫素材から製造された微細化粒子については、これまで加工食品に添加する応用例は多いものの、その物性改変効果などについて学術的に機構解明した例はほとんどなかった。本研究により、これら微粒子の加工特性がどのように発現し、どのような要因で制御されているのか、明らかにすることが出来た。さらに、食品素材由来の高分子ナノファイバーの腸管における流動挙動を観察し、その腸内環境や代謝系に与える影響を、初めて明らかにした。 以上の成果は、農産物や昆虫由来の素材の食品加工への利用を強力に推進するための基盤的データを提供するものであり、食料不足問題の解決に対し大いに貢献するものであることを確信している。
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