研究課題/領域番号 |
19H01607
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
佐藤 哲也 京都工芸繊維大学, 繊維学系, 教授 (20252546)
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研究分担者 |
北口 紗織 京都工芸繊維大学, 情報工学・人間科学系, 准教授 (10573561)
廣澤 覚 地方独立行政法人京都市産業技術研究所, 京都市産業技術研究所, 研究副主幹 (60514718)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
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キーワード | 色彩 / 色認識 / 衣服 / 画像 / インターネット / 視感評価 / 色差許容 / 測色 |
研究開始時の研究の概要 |
現在,インターネットショッピングの普及によって,実際の商品を手に取ることなく購買活動が行われるようになってきているが,色違いによるクレームが多く,社会問題になっている.本研究では,衣服画像に対する色認識と色差の許容について数量的に知ることと,インターネットショップ上で商品画像を見る人にどのように伝えるのが良いのかを提案することを目的に,視感評価実験を行いながら研究を進める.本質的なところでは,見る人が色や風合いをどのように認識しているのかを知る基礎的な研究でもあり,衣服に対する色認識と許容の特性について考察する.また,海外でも同じ実験を行い,日本人の色認識・許容の特徴を知ることも試みる.
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研究成果の概要 |
本研究では,インターネットショップの衣服商品など,凹凸による明暗のある衣服画像に対する色認識と色差許容,また,拡大・縮小と柄・模様が色認識へ及ぼす影響について,視感評価実験と測色手法を用いて数量的に調べ解析した.その結果,同じ衣服画像に対しての色認識は個人間で大きく異なること,少し明るく鮮やかな色に認識されることが多いこと,また,色認識をする部位が個人間で異なることがわかった.また,拡大・縮小の影響は大きくはなかったが,陰影が多い画像ほど個人間の色認識の差異が相対的に大きかった.色差認識への柄・模様の影響は,無地の場合よりも柄・模様がある方が色差を感じにくいことがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
色認識や色差許容の把握が難しい表面に陰影がある衣服・布について,色認識と色差許容は個人間の差がかなり大きいこと,実際の色よりも少し明るく鮮やかに認識すること,拡大や柄の影響はそれほど大きくないことなど,人の色認識特性の一端を数量的に明らかにしたことに学術的な意義がある.そして,衣服のインターネット販売において購買者の色に関するクレームや返品を軽減にもつながる知見が得られたことも,社会的な意義があると考えられる.また,研究手法に関して,織編構造の凹凸や陰影による衣服の色を,2次元測色機を用いて正確な色彩値とその分布として数量的に捉える方法の有用性を確認したことも,本研究の意義の一つといえる.
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