研究課題/領域番号 |
19H01608
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
藤田 直子 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (90315599)
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研究分担者 |
花城 勲 鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 准教授 (30336325)
西岡 昭博 山形大学, 大学院有機材料システム研究科, 教授 (50343075)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 澱粉 / 米 / アミロペクチン / アミロース / 変異体 / 澱粉構造 / 澱粉物性 / 変異体米 / ゲルろ過法 / 分子量分布 / 構造解析 / 物性解析 / ゲルろ過クロマトグラフィー / カタログ化 |
研究開始時の研究の概要 |
現在の食品産業において、「おいしさ」と「健康志向」は最も重要なキーワードであり、今後は様々な澱粉の構造や特徴を熟知したうえで有効利用することが欠かせない。本研究の概要は、 (1)遺伝的背景が異なる米(変異体米)および(2)調理および物理的処理を与えた澱粉構造および澱粉物性を詳細に調べ、(1)と(2)の関係を明確にすることである。また、本研究で得られたデータと既存データをカタログ化し、「遺伝子」、「澱粉構造」、「澱粉物性」および「利用特性」の一連の流れのそれぞれの関係をつなげることで、澱粉の新学問領域「スターチミクス」を確立することである。
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研究成果の概要 |
本研究では、新しいゲルろ過システムによって未分解の米澱粉を3つのピークに分離し、各ピークの構造と分子量を推定した。アミロペクチンはほぼ同じ構造からなるクラスターの連結数が異なることで分子量が異なることが明らかになった。また、精米にせん断力を加えて粉砕すると、糊化と同時にアミロペクチンが低分子量化することが明らかになった。澱粉生合成関連酵素が欠損し、農業形質を高めるために品種と戻し交配した系統の澱粉構造および物性等を解析し、それらをカタログ化した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
澱粉の主成分であるアミロペクチンは、グルコースのみからなる巨大分子で、これまで高次構造は明らかになっていなかった。本研究で開発した手法で、クラスターの連結数で分子量が異なるピークが検出されることがわかり、分子量を推定することができた。また、高分子量のアミロペクチンはせん断力によって低分子量化することが明らかになった。さらに、変異体系統の澱粉構造と物性測定結果をカタログ化することで、食品、工業品として利用する際にヒントを与え、これまでにない新商品の開発につながる。
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