研究課題/領域番号 |
19H01609
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 産業医科大学 (2021-2022) 名古屋市立大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
榎原 毅 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (50405156)
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研究分担者 |
松河 剛司 愛知工業大学, 情報科学部, 准教授 (30580518)
松田 文子 公益財団法人大原記念労働科学研究所, 研究部, 特別研究員 (40399340)
石井 賢治 公益財団法人大原記念労働科学研究所, 研究部, 研究員 (70422079)
山本 奈央 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (70551662)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
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キーワード | 頸部痛 / 人間工学 / 自主対処行動 / 行動科学 / スマホアプリ / 自律性 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,頸部痛とスマホ利用の関係性が疑われている.小さな画面での操作・閲覧による特異的な頸部屈曲角度・肩胛骨挙上角度,スマホ使用時間・依存度など,実験研究・質問票研究により解明が試みられているが,未だ因果関係は立証できていない.スマホ利用と頸部痛のパラドックスを解明し,対策志向型の予防策を検証するために,下記3つのリサーチクエスチョンを設定し,研究を遂行する. 研究1:自主対処行動による頸部痛の亢進・抑制メカニズムの解明 研究2:行動科学を応用した自主対処行動を促進する改善志向型アプリの開発 研究3:無作為化比較対照試験による同スマホアプリによる介入効果の検証
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研究成果の概要 |
近年、頸部痛とスマートフォン・情報機器利用の関係性が疑われている。それら情報機器利用は長時間の頸部前屈姿勢を取りがちだが、生体力学要因と頸部痛の因果関係は明確には立証されていない。本研究ではウエアラブルセンサーを用いて頸部姿勢、歩数のような身体活動を包括的に測定可能なスマホアプリを独自開発し、スマートフォン・情報機器利用時の身体活動が頸部痛に与える影響を調査した。基準に適合した23名×14日間の実労働・生活環境下での測定の結果、頸部姿勢・動作は頸部痛に関与していなかった。一方、頸部痛には自律性の程度が直接影響しており、生体力学要因と頸部痛は単純な量反応関係では論じられないことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先行研究で示される頸部痛のリスク要因としては,個人要因(年齢,性差,遺伝素因,肥満など)、心理社会要因(ストレス,うつ,不安など),物理的要因(姿勢,頸部負荷,身体不活動性など)がある。その中で頸部痛の急激な増加を説明するために白羽の矢が立てられているのがスマホ利用強度の増加である。近年スマホ接触時間はTV視聴時間の2倍近い161分(/日)と急増しており、頸部痛とスマホ利用の関係性が疑われている。小さな画面での操作・閲覧による特異的な頸部屈曲角度、スマホ使用時間・依存度など,実験研究・質問票研究により解明が試みられているが,未だ因果関係は立証できておらず、学術的・社会的にも大きな意義を持つ。
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