研究課題/領域番号 |
19H01612
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
大澤 清二 大妻女子大学, 人間生活文化研究所, 特別研究員 (50114046)
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研究分担者 |
下田 敦子 大妻女子大学, 人間生活文化研究所, 准教授 (60322434)
中川 正宣 大妻女子大学, 人間生活文化研究所, 特別研究員 (40155685)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
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キーワード | 身体技術の発達過程 / 人類史 / グロスモータースキル / ファインモータースキル / リビングスキル / 発育発達 / サロン(モーケン) / ムラブリ(ピートンルアン) / ファインモーター / スキルリビングスキ |
研究開始時の研究の概要 |
人の身体技術・能力の獲得と発達過程に関する理論・評価基準は欧米や東アジアを中心として19世紀末~20世紀に形成されたが、それ以前の時代に生きた人や、周辺地域・民族のデータを欠いたまま現在に至っている。それ故、狩猟採集社会や未開な社会、産業化されていない社会の人の身体技術の発達過程は全く未知であり、多くの課題が残されたままである。この研究では現在でも原始的な生活(ライフスタイル)様式を残しているアジアの諸民族から現代の都市的社会に生きる民族までのスコープで、人類の文明化の各発展段階(5段階に区分)に生きる人々を対象として、身体技術の発達過程の諸相を社会・自然環境との関係から解明する。
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研究成果の概要 |
人の身体発育発達過程の全貌を知るには狩猟採集時代の様相を知る必要がある。そこでタイの山地に生活する狩猟採集民のムラブリ(ピートンルアン)とアンダマン海サロン(モーケン)の調査を実施した。その結果、狩猟採集民には思春期の急進期が存在しないこと、成長が極めて緩やかであること、性差が非常に小さいことを実証した。本研究により19世紀以来の発育学の定説は人類全体に一般化できないことを証明し、波及効果の大きい成果を上げることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果が広く子どもに関する諸学に及ぼす影響は少なくない。従来の発育発達に関連する諸学とその応用領域(保育、児童教育、保健医療指導・治療、体育やスポーツ指導、発達心理分野など)は全てヨーロッパで構築された発育理論を基礎としてきた。しかしその基礎となる思春期理論が人類共通の一般理論として成立しないことが実証されたことで、それぞれの地域、民族、時代に応じた発育発達理論の必要性が本研究で示された。
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