研究課題/領域番号 |
19H01635
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
細尾 萌子 立命館大学, 文学部, 准教授 (70633808)
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研究分担者 |
田川 千尋 大阪大学, 国際共創大学院学位プログラム推進機構, 准教授 (10599434)
渡邉 雅子 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (20312209)
荒尾 一彦 名古屋文理大学短期大学部, 食物栄養学科, 教授(移行) (30881578)
大津 尚志 武庫川女子大学, 学校教育センター, 准教授 (40398722)
大場 淳 広島大学, 高等教育研究開発センター, 准教授 (50335692)
坂本 尚志 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (60635142)
上垣 豊 龍谷大学, 法学部, 教授 (80183747)
三好 美織 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (80423482)
夏目 達也 名古屋大学, 高等教育研究センター, 教授 (10281859)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 高大接続 / フランス / バカロレア試験 / コンピテンシー / 授業研究 / 学力の高大接続 / 論述型大学入試 / 思考力・判断力・表現力 / 大衆教育社会 |
研究開始時の研究の概要 |
日本では、知識に加えて思考力・判断力・表現力も育成すべく、大学入試改革が進んでいる。だが、各大学の入試でどんな思考力・判断力・表現力を問うか、それを中等教育でいかに育成するかは模索の途上にある。フランスの大学入学資格試験のバカロレア試験は論述試験が主であり、日本の入試や教育実践を検討するために必要な視点をそこから見出せる。そこで本研究では、バカロレア試験について総合的に研究する。
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研究実績の概要 |
研究目的は、次の3点である。 I) フランスの大学入学資格試験であるバカロレア試験で問われる思考力・判断力・表現力の特徴とその歴史的変化の解明 II) その能力をフランスの中学校・高校でいかに育成しているかの解明 III) I) とII)に基づく入試・実践改善のヒントを日本の大学教員と中等教育教員に提供 そのために、科研の成果まとめとして出版した『フランスのバカロレアにみる論述型大学入試に向けた思考力・表現力の育成』(ミネルヴァ書房、2020年)の書評会(2021年3月)をもとにして、大衆教育社会におけるフランスの高大接続の問題点や諸論点について、研究代表者と研究分担者と研究協力者(夏目達也氏)が論文を執筆した。これは、広島大学の本『高等教育研究叢書』としてまとめて出版することが決定している。 2020年の本では、バカロレア試験でどのような思考力・表現力が問われており、それが中学校・高校でいかに段階的に育成されているのかを示した。だが、留年や中退などの接続上の問題が大学など高等教育で起こっていることを示すにとどまり、バカロレア試験に向けて育まれた思考力・表現力が高等教育にどのようにつながっているのか、いないのかは十分検討することができなかった。また、2018年からの高大接続改革の内容は紹介したものの、この改革がフランスの中等教育や高等教育にいかなる影響を与えたのかの分析も不十分であった。そこで本叢書では、フランスの中等教育で育まれた学力の高等教育への接続に関する論点と課題や、高大接続改革の影響をふくめ、フランスの高大接続の可能性と問題点を提示する。本叢書を発行することで、大衆教育社会のフランスにおける高大接続の利点と課題を総合的に示すことができる。これにより、同じく大衆教育社会の日本において、高大接続をいかにデザインすべきかについての示唆が得られる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
(1)研究代表者が年度当初に妊娠し、つわりで体調はよくなかったが、『高等教育研究叢書』の原稿作成はできた。メール上で原稿の相互検討も行うことができた。 (2)コロナウイルス感染症の蔓延のため、予定していたフランス調査とフランス人を招聘するシンポジウムは行うことができなかった。 (3)研究代表者が10月1日より産休に入るため、年度途中で研究を中断せざるを得なかった。そのため、『高等教育研究叢書』の刊行は研究中断後になる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
育児休業が終わり研究を再開した後、予定していたフランス調査とフランス人を招聘するシンポジウムを実施する。そのために、本年度の助成金はほぼ全額残してある。
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