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東日本大震災は保育に何をもたらしたのか:社会変動による保育の変化

研究課題

研究課題/領域番号 19H01654
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分09030:子ども学および保育学関連
研究機関長野県立大学

研究代表者

太田 光洋  長野県立大学, 健康発達学部, 教授 (60248664)

研究分担者 加藤 孝士  長野県立大学, 健康発達学部, 准教授 (10631723)
原野 明子  福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (10259210)
姫田 知子  四国大学短期大学部, その他部局等, 講師 (30612056)
中山 智哉  長野県立大学, 健康発達学部, 准教授 (00465907)
渡邉 望  長野県立大学, 健康発達学部, 准教授 (40621264)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
キーワード社会変動 / 保育者 / 保護者 / 東日本大震災 / コロナ禍 / 保育 / 保育の質 / 子育て支援
研究開始時の研究の概要

東日本大震災は,当たり前にあった環境を一瞬のうちに破壊した。こうした急激な社会変動は人びとの生活や子どもの発達,その後のライフコースに多大な影響を及ぼす。そこで,本課題では,「東日本大震災という社会変動が10年間の子どもたちの生活をどのように変化させ,その発達を支える環境や保育はどのように変化してきたのかを明らかにする」ことを目的とする。震災後の「保育」を切り口にすることで,保護者の働き方や保育制度改革などにより混迷する保育の役割や家庭のあり方,保育の質,子どもが育つ環境への示唆を得ることを目指す。

研究実績の概要

東日本大震災が保育・子育てに与える影響を明らかにするため、コロナ禍の保育・子育ての現状把握を目的に調査・研究を行っている。2022年度は、移動の制限が緩和されたことにより、より広範囲の保育者へのインタビュー調査を行った。さらに、これまでのデータの論文化、学会発表を通して、結果の公表に努めた。
今年度明らかになった結果として、一昨年度の調査では、コロナ禍当初、感染症が多く確認された地域(第1次の緊急事態宣言発令地域:都市部)の保護者において、家族外との関わりがより減少し、家族の関わりがより増加しており、コロナ禍の影響が強いことが示された。昨年度の調査においては、家族外との関わりの減少や家族の関わりの増加は、一昨年の結果に比べ有意に低く、やや落ち着きを見せた。その中で、コロナ禍当初、感染症が多く確認された地域に比べ、それ以外の地域の方が、家族外との関わりがより減少し、家族との関わりがより増加していることが示された。
それらについても、インタビュー調査で質問し、コロナ禍の収束についての状況を聞きとった。その結果、当初感染が少ない地域では、「コロナ禍前から地域での結びつきが強く、コロナ禍前と比較すると、大きく変化が生じていること」や「地域の結び付きが強いからこそ、感染状況を他者に知られてしまうリスクが強いためコロナ禍前の生活に戻り難いこと」などが語られていた。このように、地域ごとにより回復のプロセスが異なるため、今後もインタビュー調査を続けていくことの必要性も感じることが出来た。
以上の結果を基に、2023年度はインタビュー調査や質問紙調査を継続していく。また、研究成果を公表するため、報告書、論文化、学会発表を続けていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍による影響が強く、全国的にコロナ対応に追われてある現状がある。そのため、本研究のテーマである、東日本大震災による影響を観測しにくい状況下にある。
また、コロナ禍の影響も、各地域で異なっており、それらを把握するための調査に追われており、研究の進捗は遅れている。

今後の研究の推進方策

昨年度末のインタビュー調査では、コロナ禍の影響が徐々に薄れている状況が示唆されている。
よって、今後は、コロナ禍対応やその影響の大小、コロナ禍をどのように捉えていたなど、独自の視点から、比較が可能であり、研究が大きく進む可能性がある。
そのため、年度当初に調査を行い、現状把握に努めたい。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (35件)

すべて 2023 2022 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 9件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (14件) 図書 (10件)

  • [雑誌論文] 放射能災害下の保育を経験した保育者の意識2022

    • 著者名/発表者名
      加藤 孝士
    • 雑誌名

      保育学研究

      巻: 60 号: 1 ページ: 149-160

    • DOI

      10.20617/reccej.60.1_149

    • ISSN
      1340-9808, 2424-1679
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 放射能災害下の保育を経験した保育者の意識ー保育者としてのやりがい困難に注目した量的・質的視点からのアプローチ2022

    • 著者名/発表者名
      加藤孝士
    • 雑誌名

      保育学研究

      巻: 60(印刷中)

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書 2020 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] コロナ禍における園長の保育への取り組みと意識2022

    • 著者名/発表者名
      加藤孝士・太田光洋・原野明子・姫田知子・中山智哉・渡邉望
    • 雑誌名

      こども学研究

      巻: 4 ページ: 25-44

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書 2020 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「子育て支援」授業での子育て支援活動による保育学生の学び-わんぱく教室(四国大学附属認定こども園内)における実践より-2022

    • 著者名/発表者名
      姫田知子・廣瀨睦実
    • 雑誌名

      保育・教育臨床研究会年報

      巻: 1 ページ: 20-29

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書 2020 実績報告書
  • [雑誌論文] オーストラリア視察レポート-子育て支援プログラムの開発に向けた課題と提案-2022

    • 著者名/発表者名
      姫田知子
    • 雑誌名

      四国大学教育実践報告

      巻: 13 ページ: 25-30

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書 2020 実績報告書
  • [雑誌論文] コロナ禍が保育に与えた影響に関する予備的調査―保育者の意識の変化や保育の工夫に着目して―2021

    • 著者名/発表者名
      加藤孝士・太田光洋・渡邉望・中山智哉
    • 雑誌名

      保育文化研究

      巻: 13 ページ: 103-115

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書 2020 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 教育実習(幼稚園)の現状と課題-21世紀型資質・能力を培う保育に向けて-2021

    • 著者名/発表者名
      渡邉望
    • 雑誌名

      こども学研究

      巻: 3 ページ: 23-34

    • NAID

      40022542303

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 養育者は「幸せ」をどのように捉えているのか? : 成人男女の「幸福観」の自由記述を手掛かりに2020

    • 著者名/発表者名
      加藤孝士
    • 雑誌名

      保育文化研究

      巻: 11 ページ: 67-82

    • NAID

      40022428085

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書 2019 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 東日本大震災が保育に与えた影響(1)保育はどのように回復・再構成をしたのか?2020

    • 著者名/発表者名
      加藤 孝士 , 太田 光洋 , 渡邉 望 , 中山 智哉 , 姫田 知子 , 原野 明子
    • 雑誌名

      保育文化研究

      巻: 10 ページ: 55-73

    • NAID

      40022259657

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 養育者の効果的な省察の在り方とは?- 内的作業モデルスタイルごとの省察が主観的幸福感・育児不安に与える影響-2020

    • 著者名/発表者名
      加藤 孝士 , 朴 信永
    • 雑誌名

      こども学研究

      巻: 2 ページ: 17-38

    • NAID

      40022336995

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「気になる」子どもの保育における保育者の感情的実践に関する研究- 保育者の熟達化とクラス規模および「気になる」子ども在籍数の視点から-2020

    • 著者名/発表者名
      中山智哉
    • 雑誌名

      こども学研究

      巻: 2 ページ: 10-15

    • NAID

      40022336992

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 保護者の認識するコロナ禍における子育ての変化 感染拡大の多少と保育施設への通園状況の違いに着目して2023

    • 著者名/発表者名
      加藤孝士・太田光洋・原野明子・姫田知子・渡邉望・中山智哉
    • 学会等名
      日本発達心理学会第34回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 地域環境から考える発達:地域・家庭環境ごとの子育て・保育の変化2023

    • 著者名/発表者名
      加藤孝士
    • 学会等名
      日本発達心理学会第34回大会 委員会企画シンポジウム話題提供
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)に関する調査研究2 ~コロナ禍での生活をどうとらえるか~2023

    • 著者名/発表者名
      原野明子・半沢まどか
    • 学会等名
      日本保育文化学会第8回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)に関する調査研究1 実態から考える役割と今後の展望2023

    • 著者名/発表者名
      半沢まどか・原野明子
    • 学会等名
      日本保育文化学会第8回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] コロナ禍における保護者の子育て意識2022

    • 著者名/発表者名
      加藤孝士・太田光洋・原野明子・姫田知子・渡邉望・中山智哉
    • 学会等名
      日本保育学会第75回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 第1子を子育て中の夫婦が家事分担と子育て関与をしながら親として成長するプロセス2022

    • 著者名/発表者名
      姫田知子・下坂 剛
    • 学会等名
      日本発達心理学会第33回大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書 2020 実績報告書
  • [学会発表] 保育現場における新人保育者の離職に関する研究2ー離職者の保育事例を通してー2022

    • 著者名/発表者名
      半沢まどか・原野明子・鴫原ひかり
    • 学会等名
      日本保育文化学会第7回大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書 2020 実績報告書
  • [学会発表] コロナ禍が保育に与えた影響―保育者の意識の変化や保育の工夫に着目して―2021

    • 著者名/発表者名
      加藤孝士・中山智哉・太田光洋
    • 学会等名
      日本保育学会第74回大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書 2020 実績報告書
  • [学会発表] 放射能災害下の保育を経験した保育者の意識の変化2020

    • 著者名/発表者名
      加藤孝士・中山智哉・姫田知子
    • 学会等名
      日本保育学会第73回大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 放射能災害下の保育を経験した保育者の意識の変化2020

    • 著者名/発表者名
      加藤孝士、中山智哉、姫田知子
    • 学会等名
      日本保育学会73回大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 放射能災害を経た福島の保育者の意識:東日本大震災8年を振り返って2019

    • 著者名/発表者名
      加藤孝士
    • 学会等名
      日本保育文化学会第6回大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 母親はどんな理由で援助を求めるのか -被援助志向性タイプとの関連2019

    • 著者名/発表者名
      姫田(永井)知子
    • 学会等名
      日本保育学会第72回大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 乳幼児を子育て中の夫婦の育児関与に関する研究(1)親の育児関与尺度の作成2019

    • 著者名/発表者名
      姫田(永井)知子、下坂剛
    • 学会等名
      日本心理学会第83回大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 日本保育学会 2020年5月16日 養育者特有の幸福感に関する予備的研究2019

    • 著者名/発表者名
      加藤孝士
    • 学会等名
      日本心理学会第83回大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [図書] 子ども家庭支援の心理学 : 保護者とともに子どもを支えるための心理学2022

    • 著者名/発表者名
      中山智哉、加藤孝士(編) 姫田知子ほか
    • 総ページ数
      200
    • 出版者
      学文社
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書 2020 実績報告書
  • [図書] 子育て支援 : 保育者に求められる新たな専門的実践2022

    • 著者名/発表者名
      太田光洋(編) 中山智哉ほか
    • 総ページ数
      240
    • 出版者
      同文書院
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書 2020 実績報告書
  • [図書] 障がいのある子どもの保育・教育の実践2022

    • 著者名/発表者名
      中山智哉、濱田尚志、末成妙子(編)
    • 総ページ数
      216
    • 出版者
      学文社
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書 2020 実績報告書
  • [図書] シードブック 子育て支援演習2021

    • 著者名/発表者名
      太田光洋(編)中山智哉、姫田知子ほか
    • 総ページ数
      160
    • 出版者
      建帛社
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書 2020 実績報告書
  • [図書] 保育内容「言葉」―話し、考え、つながる言葉の力を育てる―2021

    • 著者名/発表者名
      太田光洋、古相正美、野中千都(編) 渡邉望、中山智哉ほか
    • 総ページ数
      240
    • 出版者
      同文書院
    • ISBN
      9784810315066
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [図書] はじめて学ぶ保育の心理学Ⅰ・Ⅱ2020

    • 著者名/発表者名
      浜崎隆司・田村隆宏・湯地宏樹(編) 加藤孝士ほか
    • 総ページ数
      181
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [図書] 改訂新版子ども家庭福祉のフロンティア2020

    • 著者名/発表者名
      伊藤 良高、永野 典詞、三好 明夫、下坂 剛(編) 姫田知子ほか
    • 総ページ数
      128
    • 出版者
      晃洋書房
    • ISBN
      4771033595
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [図書] Let's have a dialogue!ワークシートで学ぶ保育所実習2020

    • 著者名/発表者名
      分担執筆:太田光洋 (相浦雅子、那須信樹、原孝成(編))
    • 総ページ数
      192
    • 出版者
      同文書院
    • ISBN
      9784810314939
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [図書] やさしく学ぶ保育の心理学2020

    • 著者名/発表者名
      分担執筆:加藤孝士 (浜崎隆司、田村隆宏、湯地宏樹)
    • 総ページ数
      181
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
    • ISBN
      9784779514043
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [図書] 保育内容総論2019

    • 著者名/発表者名
      太田光洋
    • 総ページ数
      190
    • 出版者
      同文書院
    • ISBN
      9784810314779
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-12-25  

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