研究課題/領域番号 |
19H01657
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 多摩美術大学 |
研究代表者 |
植村 朋弘 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (50328027)
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研究分担者 |
郡司 明子 群馬大学, 共同教育学部, 教授 (00610651)
森 眞理 神戸親和女子大学, 教育学部, 教授 (20319007)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | アート的思考 / プロジェクトの学び / ドキュメンテーション / ペダゴジカル・リスニング / 素材 / ドキュメンテーション・ツール / レッジョ・エミリア幼児教育 / アトリエリスタ / レッジョ・エミリア / ペダゴジスタ / 傾聴 / プロジェクト / 対話 |
研究開始時の研究の概要 |
近年日本の幼児教育・保育現場における優先課題は“質の向上”である。特に知的・探究的・創造的学びの促進が課題であり、この点でイタリア、レッジョ・エミリアにおけるアート的思考を伴う幼児のプロジェクト活動における学びが注目されている。本研究では「アート的思考」の育成を基盤に、我が国の保育に即した『プロジェクト』の仕組みと意味に関する理論化を行う。また幼児のプロジェクト活動を観察記録し、省察と結果の表示/記録保存/評価の過程を可視化するソフトウェアを開発し、プロジェクト活動における幼児の姿を通して実証する。そして「なぜアート的思考が新しい学びのカタチと質の向上をもたらすのか」その根拠を探究する。
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研究成果の概要 |
保育における「アート的思考」を基盤にプロジェクトの学びの仕組みと意味の理論化を行い、プロジェクト活動を観察記録するソフトウェアの開発を行った。プロジェクト活動には保育者が子どもとの対話に聴き入ることと、素材の特性により創造的学びが生まれることを示した。その活動にはファンタジーと即興による語り・造形・劇遊び・見立てによる表現があり、そこに「なってみる」内側と外側の往復思考による表現にあることを明らにした。ドキュメンテーションツールの開発では写真・動画・音声・テキストによる簡易記録と、過去の記録への効果的な検索により活動に対する視点と視野が広がることで、プロジェクトの学びを支えていくことを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
幼児教育の学びの質の向上に対して知的・探究的・創造的な学びのありようを研究する必要性から、プロジェクトの学びを取り上げ、アート的思考に着目し研究展開した。そこには聴き入る対話と様々な素材による表現、活動のドキュメンテーションによって展開していく仕組みと意味を捉えた。ここに人間の原初的な創造活動の源泉として捉えることで、本研究の学術的意義・社会的意義は、アート的思考を単にアート活動として限定せず、あらゆる物事への学びの活動と探究活動の根底にある思考と考える。芸術家・科学者・文学者など様々な専門家にとって、アート的思考が学際的学術研究として様々な分野の創造的探究活動への新しい問いとして提示する。
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