研究課題/領域番号 |
19H01667
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
鈴木 恵 新潟大学, 人文社会科学系, フェロー (60163010)
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研究分担者 |
森 美智代 福山市立大学, 教育学部, 教授 (00369779)
松崎 正治 同志社女子大学, 現代社会学部, 教授 (20219421)
田中 宏幸 安田女子大学, 文学部, 教授 (40278966)
磯貝 淳一 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (40390257)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 言語文化共同体 / 古典教材開発 / 学習方法開発 / カリキュラム開発 / 論理的思考力 |
研究開始時の研究の概要 |
日本語の歴史的変遷を背景とした言語文化のあり方は、自明性を問うことが難しい思考のレベルにおいて、学習者の言語に影響を及ぼし、思考様式(ものの見方・考え方)の形成にも大きく関わっている。本研究では、学習者の「読み・書く」言語活動における思考様式の深化を可能にする、古典の学習を提案する。そのために、言語文化共同体に生きる学習者という視点から、過去の言語文化共同体の内実を解明し、現代の言語文化共同体との間を行き来する学習者を実現するための、学習材・学習方法・カリキュラムの開発と検証を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、日本語の歴史的変遷を背景とした「国語の特質」に着目し、日本語独自の思考様式(ものの見方・考え方)の解明を行い、学習者の思考様式の変容を促す、古典学習教材、学習方法、カリキュラムの開発を行ったものである。具体的には、古典作品の諸伝本や同文説話を比較することを通して、「話し言葉と書き言葉」や「漢文訓読文と和文」など、基盤となる文体の相違や、歴史的な変遷による相違が、言語上にさまざまな形で現れることを学習するための、古典教材の開発とその検証授業を行った。現代に生きる学習者が、自らの言語活動について改めて捉え直すことができる、新たな古典教育の可能性を提言した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、日本語の歴史的変遷を背景とした「国語の特質」から、日本語独自の思考様式の解明を行い、学習者の思考様式の変容を促す、古典の学習材・学習方法・カリキュラムの開発を進めた。3ヶ年にわたる研究により、学習者が真正の学びをするために、言わば「言語文化共同体」へ「参加・参入」するという、新たな古典学習の方法を提言した。これは、明治以来の「典型概念としての古典観」や、昨今の「関係概念としての古典観」とは全く異なる、「参入概念としての古典観」を基盤とする新たな考え方で、日本語話者及び日本語特有の「ものの見方・考え方」の解明につながるものと確信している。
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