研究課題/領域番号 |
19H01676
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
高塚 成信 岡山大学, 教育学域, 特任教授 (70132652)
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研究分担者 |
三村 由香里 岡山大学, 教育学域, 教授 (10304289)
MAHMOOD SABINA 岡山大学, 教育推進機構, 准教授 (60847903)
桑原 敏典 岡山大学, 教育学域, 教授 (70294395)
稲田 佳彦 岡山大学, 教育学域, 教授 (80273572)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 国際バカロレア / 教科教育 / 学校教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、国際バカロレア(IB)で求められる学力や教授法を我が国の教科教育研究の成果をふまえて検討し、IBの独自性や我が国の教育との違いだけではなく、教科教育との共通点や親和性を見出したうえで、日本の学校改革の手法としてIBを導入する原理と方法を提案することを目指す。具体的には下記の三点に取り組んでいく。(1)IBのMYPとDPの各科目の教育の特質を日本の教科教育との比較において明らかにしていく。(2)IBの原理を取り入れた日本の教科においても実践可能な教育プログラムを開発する。(3)高等学校と連携し、開発した教育プログラムを実践し、その効果を検証し改善していく。
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研究実績の概要 |
本研究は、国際バカロレア(IB)の教育原理を分析・検討したうえで、その成果から我が国の教科教育の改善に資する示唆を得ようとするものである。新型コロナ感染症拡大により、研究計画立案時に予定していた国内外のIB校に対する実地調査ができなかったため、これまで研究計画の大幅な変更を余儀なくされた。2022年度中には、感染症拡大もある程度おさまり、海外の渡航をはじめ移動が自由となったものの、外部者の学校訪問にはまだ制約があり、学校での実地調査を充分に行うことはできなかった。しかし、そのような状況においても、従来から連携をしている研究者との交流を継続し、本研究の現時点の成果を国内外へ発信し、いくつかの貴重な示唆を得ることができた。 研究の成果としては、下記の三点を挙げることができる。第一は、思考力や判断力の育成を目指した教育のあり方について、米国で開催された教育学会に参加し、シティズンシップ教育の研究者の研究発表を聞いたり、直接、研究者と交流を行ったりしたことである。第二は、国内で開催されたシティズンシップ教育の研究大会に参加をし、IBと教科教育をつなぐ思考力・判断力育成原理についての最新の研究成果に関わる情報収集を行なったことである。第三は、スロベニアのリュブリャナ大学の研究者と研究交流を行い、IBと教科教育をつなぐ原理としてのESDの可能性について検討を行なったことである。岡山、広島、京都で行われた研究交流では、ESDの教育実践についての意見交換を中心に議論を深めた。以上をふまえて、IBと教科教育をつなぐ教育原理の解明について、ある程度の見通しを持つことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナ感染症拡大のため、国内及び海外調査が計画通り実施できず大幅な計画変更を余儀なくされたが、当初予定した内容に代わる調査を国内において実施することができた。そのため、変更後の目標の8割程度は達成できている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は新型コロナ感染症がある程度終息することが見込まれるため、可能な範囲でIB校の実態調査を行い、収集したデータとこれまでの研究の成果を照らし合わせ、その妥当性を検証したいと考えている。海外調査は、欧州やアジアから数か国をピックアップして行うことを想定している。また、国内においてもIB校の訪問を可能な限り行うことにする。 その一方で、IBの特質を解明するための学生や教員に対するインタビュー調査や、IBの教科書分析と、その調査の結果から導き出された教育原理に基づく教科教育のプログラム開発・実践を行うとともに、研究成果の発信を積極的に行っていきたい。
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