研究課題/領域番号 |
19H01686
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 桜美林大学 |
研究代表者 |
小林 雅之 桜美林大学, 教育探究科学群, 教授 (90162023)
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研究分担者 |
朴澤 泰男 国立教育政策研究所, 高等教育研究部, 総括研究官 (00511966)
濱中 義隆 国立教育政策研究所, 高等教育研究部, 総括研究官 (10321598)
藤森 宏明 北海道教育大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (20553100)
江原 昭博 関西学院大学, 教育学部, 准教授 (20614960)
谷田川 ルミ 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (20624266)
吉田 香奈 広島大学, 教育本部, 准教授 (30325203)
日下田 岳史 大正大学, その他部局等, 専任講師 (30734454)
浦田 広朗 桜美林大学, 大学院 国際学術研究科, 教授 (40201959)
王 帥 東京大学, 社会科学研究所, 准教授 (40743422)
白川 優治 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 准教授 (50434254)
岩田 弘三 武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (70176551)
米澤 彰純 東北大学, 国際戦略室, 教授 (70251428)
島 一則 東北大学, 教育学研究科, 教授 (70342607)
呉 書雅 福島大学, 教育推進機構, 特任准教授 (70880219)
赤林 英夫 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (90296731)
柳浦 猛 筑波大学, 教育推進部, 准教授 (90902289)
田村 恵美 東京家政大学, 家政学部, 講師 (30847950)
王 杰 (王傑) 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 特任講師 (80432037)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 奨学金 / 学資ローン / 教育の機会 / 授業料 / 情報ギャップ / 授業料減免 / 教育機会 / 学生生活 / 中退 / 進路 / 学生支援 / 金融リテラシー / 教育費負担 / 高校生保護者 / 金融教育 / 修学支援 / student aid / 卒業 / 減免制度 / 高等教育財政 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、高等教育進学・学生生活・卒業後の生活などに対する奨学金の効果を国際比較と調査統計分析によって、実証的に検証し、今後の教育費負担と奨学金のあり方について、具体的な政策に資する知見を得ることを目的とする。また、生徒や保護者の進学費用に関する情報の認知度と高校等の進路指導やガイダンスなどの実態を明らかにし、奨学金に関する情報提供のあり方について、具体的な制度設計を含めた政策提言を行う。さらに、収集した調査データを広く公開し、いっそうの研究の進展を図り、これらの研究活動を通じて、共通の研究課題を持つ内外の研究者と学術交流を推進する。
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研究実績の概要 |
6回の研究会他、個別の打ち合わせを実施した。主な研究実績は以下の通りである。 (1)日本における学生への経済的支援の現状の分析 現在の日本における学生への経済的支援(以下、学生支援)の状況について、とくに大学等修学支援法について、その教育機会に対する効果を検証した。さらに、コロナ禍に対する学生の支援について学生の状況や文部科学省の対応を検討し、これらに基づき、課題を論文や新聞記事等として公表した。また、大学等修学支援法では、4年以内に制度の見直しを図ることが附則で明記されている。このためには、奨学金の効果検証と制度の周知がきわめて重要である。これをふまえ、奨学金の効果検証と高校生と保護者の情報ギャップの実態を明らかにするために、2020年12月に実施した高卒者保護者調査を再分析し、文部科学省と国立教育政策研究所の調査と比較検討し、さらに今後の分析の進め方について検討した。 (2)学生支援の効果と情報ギャップに関する資料の収集、整理、先行研究のレビュー アメリカにおける学生支援(給付型奨学金と貸与型奨学金(学資ローン)やキャンパス・ワークスタディ(学内アルバイト))や情報ギャップが進学(進学先の高等教育機関、専攻など)、学生生活(アルバイト、単位取得など)、卒業(学位取得)、貸与奨学金の返済、卒業後の生活(結婚、持ち家等)に与える影響に関しては、膨大な先行研究が蓄積されている。これらの先行研究をレビューし、奨学金の種類や情報ギャップの程度と学生の特性(低所得層、人種など)の組み合わせによって影響の程度が異なることが明らかにされていることや、特に、アメリカでは、擬似的実験法や不連続回帰など、分析方法が精緻化していることは、日本で研究を進める上で大いに参考になることを確認した。これらの点について、研究会で報告検討するとともに、書籍として刊行する準備をした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
学生への経済的支援の先行研究のレビューと資料収集を進め、調査実施のための手法を検討した。とりわけ、奨学金の効果検証や情報ギャップについては、アメリカで多くの研究が蓄積されているため、これらを踏まえ、一昨年度実施した「高卒者保護者調査」について、再分析を行なった。また、2015年度に実施した「経済的理由による学生等の中途退学の状況に関する実態把握・分析等及び学生等に対する経済的支援の在り方に関する調査」の再分析を進めた。 さらに、「中学生保護者調査」は実施から6年が経過しており、新たな修学支援新制度に対する認知や情報ギャップなどの調査を実施する必要がある。このため、2023年3月に新たに「中学3年生保護者調査」を実施した。3月に実施したのは、希望進路ではなく実際の確定した進路を把握するためである。とくに、以下の項目を重点的に調査した。進路、金融に関する知識、教育費負担に対する考え方、新制度の認知度(授業料減免、給付型奨学金、ニュースソースなど。また「学校基本調査」などのマクロデータによる高校生の移動分析や奨学金と大学財務の分析を行った。さらに、高等教育機関を対象とした新制度の影響に関する調査については、私立高等教育研究所の「私立大学の財務に関するアンケート」調査データの再分析を行なった。また、確認大学について、確認大学に新たに認定された大学、これまで確認大学であったが確認大学に認定されなかった大学、確認大学に認定されないあるいは申請していない大学の特性を分析した。これらの研究結果により、従来の学生支援制度や大学等修学支援制度の改善に資する方策を検討した。 さらに、アメリカの先行研究のうち、進学や学業継続さらに卒業後の生活に対する奨学金やローンの効果の検証、また情報ギャップの実態と大学に対する影響に関する研究を取りまとめ、書籍として刊行することとした。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度にあたり、これまでの実施してきた調査の再分析を行う。とりわけ、高卒保護者調査2016年と同2020年の比較や文部科学省委託事業の専門学校調査、さらに、日本学生支援機構「学生生活調査」の分析を進める。これらとともに、新たに実施した中学3年生保護者調査の分析を2014年調査と比較して、進路希望や情報ギャップの要因について検証を進める。これにもとづき、研究分担者による報告書を刊行する。 研究成果の内外への発信と学術交流のため、アメリカ合衆国や中国など国外の学生支援の研究者を招聘し、学生支援に関する国際シンポジウムを開催する。
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