研究課題/領域番号 |
19H01731
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
新田 英雄 東京学芸大学, 教育学部, 名誉教授 (50198529)
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研究分担者 |
安田 淳一郎 山形大学, 学士課程基盤教育院, 准教授 (00402446)
右近 修治 東京学芸大学, 教育学部, 研究員 (60735629)
植松 晴子 (小松晴子) 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70225572)
石本 美智 高知工科大学, 共通教育教室, 客員教授 (40299368)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 物理教育研究 / 概念調査紙 / 素朴概念 / 授業評価 / 現代テスト理論 / 物理教育 / Raschモデル / 物理概念 / 授業効果の定量的評価 / 学習姿勢・態度 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,高校・大学初年次における物理学習者の概念形成過程を授業実践に基づいて研究し,それと一体化した形で,日本の教育課程に合致した概念調査紙群を開発することを目的とする。 具体的には,複数の高校・大学での授業実践の中で概念形成過程を調査し,多数の生徒・学生が共有する素朴概念を高校物理の単元に沿って分類する。 次に,調査で明らかになった学習者の素朴概念や概念形成過程をベースに新たな概念調査紙の設問項目を作成し,実践でのフィードバックを取り入れながら調査紙の精度を高めていく。 また,現代テスト理論を用いて,学習者の概念理解度および設問項目難易度の指標を確立する。
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研究成果の概要 |
高等学校および大学初年次相当における物理学習者の概念形成過程の実践的研究と一体化した方式で,日本の教育課程に適合した,物理全分野にまたがる新たな物理概念調査紙を開発した。開発には,物理教育研究で確立された手法を用い,信頼性と妥当性を確保した。また,分析には古典テスト理論と現代テスト理論を併用し,母集団や設問項目が変化しても同一尺度での比較を可能とした。開発した調査紙を用いて大規模調査を行い,延べ100校以上から1万名以上の調査結果を得た。調査結果から,学習後にも理解に至らない重要な物理概念が,力学以外の他の分野にも潜在していることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した高等学校「物理基礎」および「物理」の学習内容に適合した調査紙により,物理全分野にわたって多くの生徒・学生が持つ素朴概念や考え方の傾向を明らかにしていくことができる。また,現代テスト理論を用いて項目困難度を定めたことにより,調査紙の項目の入れ替えや教育課程の改訂に合わせた調査紙の大幅な改訂にも対応できるようにした。これにより,本研究で開発した標準調査紙が長期的に利用され,時代や地域・学校といった母集団の違いを超えて,物理授業の効果や学習者の特性値を比較できる教育資源となる土台を築いた。
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