研究課題/領域番号 |
19H01757
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
酒井 厚 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (70345693)
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研究分担者 |
眞榮城 和美 白百合女子大学, 人間総合学部, 准教授 (70365823)
梅崎 高行 甲南女子大学, 人間科学部, 教授 (00350439)
高橋 英児 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (40324173)
室橋 弘人 金沢学院大学, 文学部, 講師 (20409585)
細川 美幸 西南学院大学, 人間科学部, 講師 (20724321)
前川 浩子 金沢学院大学, 文学部, 教授 (10434474)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 社会情動的スキル / 認知的スキル / 縦断研究 / 児童期 / 仲間関係 / 信頼 / 発達精神病理学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、幼児期から児童期を通じて、他者との協働性や情動制御、問題行動などの社会情動的スキルと、学習を支える認知的基盤や学習到達度などの認知的スキルの相互影響的な発達について、発達心理学、発達精神病理学、教育方法学の学際的な観点から検討する。幼児期から児童期の子どもがいる約500家庭を対象に4年間の縦断調査を実施し、各種の社会情動的スキルや認知的スキルとそれに関わる要因(対象児の個人的特性や家庭や学校などの生態学的環境)の測定を行い、2つのスキルが相互に影響し合い適応的または不適応的に発達するメカニズムを解明し、「小1プロブレム」や「10歳の壁」の問題を考える上で重要な基礎的資料を提供する。
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研究成果の概要 |
本研究では、幼児期から児童期を通じての社会情動的スキルと認知的スキル(知的コンピテンスを含む)との相互影響メカニズムを、約600家庭の縦断データを用いて検討した。主な結果として、先行する社会情動的スキルの高さが後の知的コンピテンスの高さに影響を与えること、記憶や実行機能の高さが小学校低学年では社会情動的スキルの低さに、高学年では高さに有意に関わることが示された。認知的スキルと社会情動的スキルの児童期を通じての適応的な発達プロセスについて議論された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、先行研究が幼児期から児童期前期における社会情動的スキルと認知的スキルとの関連を見ていたのに対し、児童期後期までを含めた縦断データを用いて検討したことで、両者の影響関係を従来とは異なる方向性も含めて示すことができた。また、横断的な検討ではあるが、記憶や実行機能という認知的スキルと社会情動的スキルとの間に、小学校低学年では負の関連があるのに対して高学年では正に関わる違いを報告し、認知的スキルの高さが必ずしも円滑な対人関係に関わるわけではなく、児童期を通じて認知的スキルを対人関係場面で活用する経験を積むことの重要性を示唆した。
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