研究課題/領域番号 |
19H01788
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鎌田 聖一 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (60254380)
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研究分担者 |
河内 明夫 大阪公立大学, 数学研究所, 特別研究員 (00112524)
金信 泰造 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 特任教授 (00152819)
大槻 知忠 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (50223871)
遠藤 久顕 東京工業大学, 理学院, 教授 (20323777)
佐藤 進 神戸大学, 理学研究科, 教授 (90345009)
安井 弘一 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (70547009)
早野 健太 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (20722606)
大城 佳奈子 上智大学, 理工学部, 准教授 (90609091)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | トポロジー / 曲面結び目 / ブレイド / グラフィクス / カンドル / 4次元トポロジー |
研究開始時の研究の概要 |
4次元空間内の曲面がなす結び目や4次元トポロジーに現れる現象を図式(グラフィクス)を用いて記述し、それらの対象を分類するための研究手法を整備する。また、カンドル(quandle)と呼ばれる代数は、結び目理論の研究の中で発見されたが、グラフィクスとも相性が良い。曲面結び目のブレイド表示と不変量の構成、曲面の分岐被覆と曲面foldingの持ち上げ問題、(特異)レフシェツ・ファイバー束のモノドロミーのグラフィクス(チャート)表示、3次元ブレイドとtrisection分解、及び仮想結び目などの関連する対象についてグラフィクスとカンドルの観点から研究を行う。
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研究実績の概要 |
古典的なブレイドは2次元ユークリッド空間内のいくつかの点の運動(モーション)の軌跡とみなすことができる。この高次元化が3次元ユークリッド空間内のいくつかの円周の運動の軌跡となるモーション群である。いくつかの円周が自明な絡み目の場合が、DahmやGoldsmithにはじまり、多くの研究者の間で研究されてきた。我々は前年度に引き続き、これまで実施してきたフロベニウス代数の公理の図式化の高次元化に動機付けられて、4次元空間内のブレイド状の分岐曲面と3価頂点と仮想交点を伴う分岐ブレイドの関係を調べ、いくつかの図式の基本変形を導くことができた。従来のqualgebraや積演算を伴うカンドルのような代数構造との関係は明確になっておらず、調査中である。 捻れ仮想結び目図式にある種の彩色を用いて不変量の構成に成功した。この不変量は、これまで困難とされてきた2重被覆が同じ捻れ仮想結び目を区別することができる強力な不変量であることがわかった。 2022年5月25日-27日に京都大学数理解析研究所で研究集会「Intelligence of Low-dimensional Topology」をハイブリッド型で開催した。世話人は大槻知忠(分担者)と渡邊忠之で、組織委員に鎌田(代表者)、大槻知忠(分担者)、河内明夫(分担者)が含まれ、12件の講演と約120名(外国人2名を含む)の参加者あった。2022年11月11日-13日に大阪大学で研究集会「4次元トポロジー」を開催した。世話人は鎌田、安井弘一(分担者)、松本堯生で、12件の講演と54名(外国人1名を含む)の参加者があった。2022年12月8日-9日に大阪公立大学で研究集会「カンドルと対称空間」をハイブリッドで開催した。世話人に鎌田、大城佳奈子(分担者)が含まれ、8件の講演があった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度からの継続で、ブレイド状の4次元空間内の分岐曲面を3価頂点をもつ仮想ブレイド図式で表示する際のいくつかの基本変形を導くことができた。しかし、積演算を伴うカンドルのような代数構造との関係は明確になっておらず、更なる研究が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
ブレイド状の4次元空間内の分岐曲面を3価頂点をもつ仮想ブレイド図式で表示に関して継続して研究を行う。今回得られた基本変形の十分性について考察すると共に、積演算を伴うカンドルのような代数構造との関係を探る。
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