研究課題/領域番号 |
19H01791
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
矢野 孝次 京都大学, 理学研究科, 准教授 (80467646)
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研究分担者 |
林 正史 琉球大学, 理学部, 准教授 (90532549)
佐久間 紀佳 名古屋市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (70610187)
塚田 大史 鹿児島大学, 理工学域理学系, 助教 (40827854)
植田 優基 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (40878120)
山崎 和俊 関西大学, システム理工学部, 准教授 (50554937)
矢野 裕子 京都産業大学, 理学部, 教授 (10337462)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 確率過程論 / 極限定理 / 拡散過程 / レヴィ過程 / 周遊理論 |
研究開始時の研究の概要 |
偶然性に左右されて変化する確率過程の中でも最も基本的なクラスである拡散過程とレヴィ過程は,確率論の中心的な研究対象として詳しく調べられてきた.しかしながら,これらの過程は単純すぎて現実問題に現れる複雑な確率過程と大きな隔たりがある.本研究は,拡散過程とレヴィ過程の一部の構造を保ちながら一般化した変型過程を研究し,その極限的性質の理論的究明と新しい現象の発見を目指す.
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研究成果の概要 |
一般化逆正弦法則の発展的研究として,中立不動点を持つ力学系および平均的中立不動点を持つランダム力学系に対して逆正弦法則とDarling・Kac法則の結果を得た.処罰問題の包括的研究として,かなり一般のレヴィ過程に対してランダム時計を用いた局所時間処罰問題の結果を得た.作用発展の情報系について,有限半群のRees分解およびその上の畳み込み無限積に関する理論に基づき,三種類のノイズによる完全な分解公式を得た.その他にも,エイジング逆正弦法則,跳入拡散過程の滞在時間の揺らぎ極限,集合値マルチンゲールの確率積分表現,出生死滅過程に対する初到達時刻分布からの初期分布復元,に関する結果を得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
基本の確率過程である拡散過程とレヴィ過程に対しては様々な既存理論がよく知られているが,これらを駆使することで,基本の確率過程の一部の構造を保ちながら一般化した変型過程を研究し,その極限的性質の理論的究明と新しい現象の発見を目指してきた.本研究の結果,マルコフ分割,ランダム時計および畳み込み無限積の手法を駆使することで,ランダム力学系の一般化逆正弦法則,レヴィ過程の処罰問題,作用発展の情報系分解問題に関して革新的な知見を得ることができた.これらの研究成果は,同様の性質を持つ新しい変形過程のクラス,もしくは異なる性質を持つ特殊な変形過程の例を模索する,新たな展望へと繋がるものである.
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