研究課題/領域番号 |
19H01807
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
矢崎 成俊 明治大学, 理工学部, 専任教授 (00323874)
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研究分担者 |
桑名 一徳 東京理科大学, 理工学研究科国際火災科学専攻, 教授 (30447429)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 紙の燃焼 / 蔵本シバシンスキー方程式 / 界面現象 / 燃焼前線 / 防 / 紙の燃焼現象 / 固体燃焼 / Kuramoto-Sivashinsky方程式 / 火災旋風 / 画像輪郭抽出 / 分岐解析 / 紙の燃焼拡散 / 予混合燃焼 / 蔵本シバシンスキー / 不安定性 / 界面運動 |
研究開始時の研究の概要 |
日本国内では毎年4万件の出火件数が報告されていて,出火原因1位は概ねたばこである.たばこが原因の出火に象徴されるように,燃焼の初期段階は固体の燻焼状態がしばらく続き,条件が揃うと有炎状態へ遷移する.一方,関東大震災の大火災においては火災旋風が原因とされているように,有炎火災は風と絡み合って被害を大きくする.本研究は「しばらく続く燻焼状態」を燻焼状態において燃焼前線を平面閉曲線として捉え,その界面方程式の解を追跡することによって理解し,「火災旋風に代表される有炎状態」を旋風と浮力によって強く揺らめく炎を非常に多くの空間曲線の集まりとして捉え,その運動方程式の解を追跡する方法によって理解する.
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研究成果の概要 |
研究課題は,界面の直接法による追跡という学問分野の枠組みに包摂され,燃焼特有の個別的現象の学理探究がその核心となる.燃焼はミクロな化学反応がマクロに可視化された現象である.燃焼現象の本質の探究は,ミクロな現象がどこまでマクロなモデル方程式に反映されているのか,モデル方程式におけるパラメータは適切に選択されているのか,モデル方程式は定量的かつ定性的に解析することができるのか,という「問い」に回答していくことに他ならない.燃焼現象に関する基礎的なモデリングの研究,モデル方程式の解の挙動を追跡する数学的研究,実験データを用いた画像処理的研究,蛇腹折りの紙の燃焼モデルなどの成果があがった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
燃焼現象を数学的に数理解析することにより,数学そのものが発展するのみならず,工学的,社会的にも意義のある研究となった.特に,防災に資する数学という観点からは,いままでにない試みと研究スタイルであったため,今後の継続的な研究発展が期待される.
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