研究課題/領域番号 |
19H01815
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
金田 文寛 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (80822478)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 光子 / 量子情報 / 量子光学 / 量子計算 / 量子メモリ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,単一もしくは少数の光子源のみから発生する光子を繰り返し利用・操作することで,高資源(光子源)効率かつ高精度の光量子状態発生・操作,および量子計算を実現する.本研究では光学損失が少ないながらも比較的実験系が大きくなってしまうバルク光学系で実装される光子源やスイッチを繰り返し利用することで,低損失かつ決定論的な光子数状態の操作や大規模な量子計算を比較的小規模な光学系(光学定盤1台程度)で実現する.
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研究成果の概要 |
本研究はこれまで効率が低かった量子光状態の発生や操作技術を成功できるまで繰り返し実行して疑似決定論的な技術へと高度化することを目標として研究を実施した。リング型量子メモリを利用した世界最高効率の単一光子発生の実証や、伝令付き単一光子源の純粋度改善手法の実証、そしてリング型量子メモリによる光子の保持時間の延長を実証することができた。 当初最終目標としていた光子数操作や量子計算の実証実験は実施できなかったものの、以上の研究内容によって光子の発生や操作技術の大きな向上が実証されており、同様の研究方針で研究を継続していくことで、近い将来、実証実験が可能になると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、本質的に低効率であった量子光状態の発生技術を繰り返し実行し、発生効率を増強する仕組みを実証した。特に、量子情報処理における最も基本的な情報担体の一つである、単一光子状態の世界最高効率での発生技術が実証され、さらに疑似決定論的な発生への展望が示された。さらに、単一光子のみならず、より一般的な光子数状態や量子もつれ状態の高効率発生へ向けた基礎技術が実証されており、これらの成果は将来の量子技術の実現に貢献することが期待される。
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