研究課題/領域番号 |
19H01827
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
池田 直 岡山大学, 自然科学学域, 教授 (00222894)
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研究分担者 |
沖本 洋一 東京工業大学, 理学院, 准教授 (50356705)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 電子強誘電体 / RFe2O4 / LuFe2O4 / YbFe2O4 / YFe2O4 / シフト電流 / 電気分極 / 電子相関 / 電子強誘電性 / electronic ferroelectric / ferroelectrics / 電子誘電体 / 電子強誘電相 / 電子型強誘電体 / 強誘電体 / 電子誘電性 / マルチフェロイック物質 / 非線形光応答 / ポンププローブ測定 / フラストレーション |
研究開始時の研究の概要 |
強誘電体材料は現代の電子回路技術全てに必須であり、その強誘電体研究と工業生産において日本は世界的リーダーにある。近未来の電子回路技術では、超高周波回路や超小型誘電体材料が必要であり、それに対応する強誘電体の開発が求められている。我々が世界に先駆けて発見した電子強誘電体は、今までの強誘電体と異なりイオン変位ではなく電子の偏った分布から強誘電性が現れる。このため超高速動作や、省エネルギー動作が期待されている。本研究は、精密結晶合成技術と超高速光応答測定技術を駆使し、電子型強誘電体が持つ新奇で高速な誘電特性の解明・開拓を行う。我々は当概念の提唱者であり、世界に先んじて電子強誘電体の基礎を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究によって、電子強誘電体物質が常温に安定に実在することを、世界で初めて示すことができた。更に研究の進展により、この電子相は薄膜試料に存在することも世界で初めて示すことができた。電子強誘電体の電子分布だけで構成される電気分極は、今まで知られている変位型強誘電体のそれに比べ、著しく高速に応答することが期待されていたが、本研究により世界で初めて超高速応答を見出すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電子型強誘電体は、電子応答だけが誘電応答を示すため、既存の強誘電体に比べ、3桁程度早く、また低エネルギーで応答することが可能であると期待されている。本研究によるその実在の確認は、現状に比べ情報密度や省エネルギー性が3桁向上した、将来の超高速情報通信社会形成のために、重要な基盤材料を提示できたと考えられる。 この材料が産業利用に整合するためには、多くの精査が必要であろうが、本研究はその第一歩となった。
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