研究課題/領域番号 |
19H01837
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
伊藤 正行 名古屋大学, 理学研究科, 名誉教授 (90176363)
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研究分担者 |
小林 義明 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (60262846)
清水 康弘 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (00415184)
松下 琢 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (00283458)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 強相関電子系 / 多軌道電子系 / 量子物質 / キタエフスピン液体 / 励起子絶縁体 / 鉄系化合物 / 核磁気共鳴 / 核四重極共鳴 / キタエフモデル / マヨロナフェルミオン / 朝永ラッティンジャー液体 / 強相関電子系物理学 / 励起子凝縮 / カゴメ格子反強磁性体 / ワイル半金属 / 量子スピン液体 / 金属有機構造体 / 鉄系超伝導体 / チタンオキソニクタイド / ディラック電子系 / ビスマス合金 / 核磁気共鳴法 / ストライプ型反強磁性秩序 / 金属絶縁体転移 / ネマティック揺らぎ / BEC-BCSクロスオーバー |
研究開始時の研究の概要 |
強い電子間相互作用を持つ強相関電子系などの量子物質は、新奇物性が現れる宝庫である。中でも、多軌道電子系を持つ遷移金属酸化物や化合物およびそれらの関連物質では、スピン軌道相互作用、軌道間相互作用および電子ホール相互作用が重要な役割を果たす新奇物性が見つかってきている。本研究では、私たちが開発を進めて来た先進的な核磁気共鳴法を駆使して、そのような量子物質の新奇物性の発現機構を解明することを目指した研究を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、多軌道電子系を持つ量子物質とその関連物質を対象に、スピン軌道相互作用、軌道間の相互作用、電子ホール相互作用、電子格子相互作用などが重要な役割を果たす新奇な量子物性の発現機構の解明を目指した研究を行った。特に、微視的な観点から量子物性を研究する上で有効な核磁気共鳴法と核四重極共鳴法を主たる実験手段として用いた。その結果、キタエフスピン液体の素励起、バナジウム酸化物の金属絶縁体転移、鉄系化合物の新奇磁性、励起子絶縁体における新奇物性、ディラック半金属やワイル半金属の新奇物性などに対して発現機構の理解を進めることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で主たる研究手段として用いた核磁気共鳴法と核四重極共鳴法は、物性発現機構を研究する上で微視的かつ選択的に測定できる特徴を持っている。この手法の特徴を生かして、本研究を開始した当初未解明であった遷移金属化合物・酸化物における多軌道電子系とその関連物質で発現する新奇な量子物性の発現機構の解明に貢献することができた。また、多軌道電子系のみならず関連する量子物質の研究も行い、研究の裾野を広げることができたことも意義がある。さらに、申請者のグループが開発を進めてきた核磁気共鳴測定法である軌道分解核磁気共鳴法などは、本研究で対象とした強相関電子系物質以外を研究する上でも役に立つことが期待できる。
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