研究課題/領域番号 |
19H01867
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14010:プラズマ科学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
赤塚 洋 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (50231808)
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研究分担者 |
山家 清之 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (90452474)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
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キーワード | 大気圧非平衡プラズマ / 発光分光計測 / 電子エネルギー分布関数 / 連続スペクトル / 制動放射 / 逆問題 / 不完全第1種ボルテラ積分方程式 / 分光計測 / 遺伝的アルゴリズム / 衝突輻射モデル / 励起状態密度 / 励起状態密度分布 / プラズマ発光分光計測 / 連続スペクトル計測 / 位相分解計測 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、医療・農業・材料工学など、応用開発の著しい大気圧非平衡プラズマではあるが、電子温度・密度の測定方法が未確立で、電子エネルギー分布関数(EEDF)にいたっては、測定手法開発も不十分である。本研究の目的は、大気圧非平衡プラズマの放つ発光スペクトルから、電子温度・密度、更にはEEDFまでも求める方法論を確立することである。実測可能な強度で制動放射が可視光領域に現れ、そのスペクトル解析から原理的にEEDFを求めることが可能であるが、十分な実験的検証がなされていない。本研究ではその原理実証、およびデータ処理における数理的手法の確立、並びに他方法との実験的クロスチェックまでを実施する。
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研究成果の概要 |
大気圧プラズマにおける発光分光測定から任意の電子エネルギー分布関数(EEDF)を決定するための新しい方法を導出した。電子制動放射の連続発光スペクトルを分析して、発光分光計測(OES)の有用性を精査した。EEDFは制動放射率方程式を解くことにより再構築された。反復的統計分析を通じ、提示された遺伝的アルゴリズムはEEDFを確実に特定できた。アルゴン誘電体バリア放電(DBD)OES測定の結果を示した。決定されたEEDFの電子エネルギー範囲と分解能についても詳細検討を行なった。単純なOES装置を使用しての、大気圧プラズマ中の任意のEEDFを正確に決定する可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大気圧非平衡プラズマの放つ発光スペクトルから、電子温度・密度、更には電子エネルギー分布関数EEDFまでも求める方法論を確立することができた。低温プラズマの電子と放電母ガスとの相互作用による制動放射スペクトル解析から原理的にEEDFを求めることが可能であることが見出された。大気圧非平衡プラズマのEEDFの簡便な計測手段を物理的に確立させた。実験的原理実証、およびデータ処理における数理的手法の確立、並びに他方法との実験的クロスチェックまでを実施することができた。将来医療応用も期待されるプラズマ機器について、EEDF測定機器開発の基礎を与え、プラズマ医療の基礎を根本から押し上げることもできた。
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