研究課題/領域番号 |
19H01870
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14010:プラズマ科学関連
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研究機関 | 光産業創成大学院大学 |
研究代表者 |
森 芳孝 光産業創成大学院大学, 光産業創成研究科, 准教授 (60440616)
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研究分担者 |
岩本 晃史 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (00260050)
梶村 好宏 明石工業高等専門学校, 電気情報工学科, 教授 (20403941)
花山 良平 光産業創成大学院大学, 光産業創成研究科, 准教授 (20418924)
石井 勝弘 光産業創成大学院大学, 光産業創成研究科, 教授 (30311517)
山ノ井 航平 大阪大学, レーザー科学研究所, 助教 (30722813)
北川 米喜 光産業創成大学院大学, 光産業創成研究科, 特任教授 (40093405)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2019年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
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キーワード | 高エネルギー密度科学 / 高速点火 / 高強度レーザー / 対向照射 / 高速電子 / ワイベル不安定性 / 超高強度レーザー / プラズマ加熱 / 連続ターゲット供給 |
研究開始時の研究の概要 |
高強度レーザーを照射することで実現される高エネルギー密度状態は、圧力10ギガバールを超える恒星惑星中心の物性及び慣性核融合プラズマの研究基盤である。超高強度レーザーをプラズマへ対向照射すると、対向高速電子流による2流体ワイベル不安定性が生じ、プラズマ中にメガガウス級の強磁場が励起され、10%以上の高い加熱効率でプラズマが加熱されることを先行研究で明らかにした(森他, PRL2016)。本研究では、先行研究を発展させ、これまで体系的に明らかにされていない対向照射特有のレーザープラズマ相互作用及びエネルギー輸送を実験を中心に解明し、超高強度レーザーからプラズマへの加熱効率を探る。
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研究成果の概要 |
高強度レーザーの対向照射によるプラズマ加熱の高効率化に取り組んだ。プラズマ加熱の指標となる特性X線と核融合中性子を同時計測可能な銅ドープ重水素化ポリスチレン素材の開発に成功し、実験頻度を高めるためにワイヤ連続供給ターゲットシステムを開発した。照射実験では、今回新たに発見されたプラズマボイド構造の形成解明をおこなった。ボイド成長速度の解析から、対向高速電子流がその形成に寄与している可能性を見出し、高効率加熱の緒を得た。さらに、プラズマミラーと呼ばれる光学素子を導入し、キロジュール級高強度レーザーによる対向照射を世界に先駆けて実現し、実験に供した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脱炭素化社会の実現にむけて、核融合エネルギーへの期待が高まっている。レーザー光を用いた核融合炉では、プラズマ状態にある高密度圧縮燃料へ超高強度レーザーを照射して燃料温度を増大させて核融合反応を促進し、点火燃焼する。今回取り組んだ対向照射方式では、従来の一方向照射くらべて、燃料の加熱率向上が示唆されている。今回、対向照射で発生する高速電子流の交差がプラズマ構造を形成することを見出し、一方向電子流と異なる現象の駆動力となりうる知見を得た。さらに、プラズマミラーと呼ばれる光学素子を導入し、キロジュール級高強度レーザーによる対向照射を世界に先駆けて実現した。
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