研究課題/領域番号 |
19H01871
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
江原 真司 東北大学, 工学研究科, 准教授 (30325485)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
|
キーワード | 液体ダイバータ / 溶融塩 / 流れの可視化 / 乱流伝熱促進 / 乱流熱輸送特性 / 核融合炉液体ダイバータ / Flibe / 自由表面流れ / 超長寿命 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では溶融塩Flibeを用いた液体壁ダイバータを提案し、その有用性を実証することで、原型炉以降の核融合ダイバータに対するブレイクスルーを与えることを目的としている。 当該ダイバータでは、固体壁の上を流れる十分な厚さのFlibe流れがプラズマからの粒子・熱を全て受けることで、固体壁ダイバータの欠点であるダイバータ表面の激しい損耗を生じさせないことが可能となっている。 まず、数値解析によるFlibe液体壁ダイバータの諸パラメータ決定および水を模擬流体として用いた流動実験を行い、液膜の安定性など評価する。次いで高熱流束源を用いた伝熱実験を行い、液膜表面温度の乱流促進体による低減効果等を評価する。
|
研究成果の概要 |
PIVを用いた流れの可視化実験から、ペブルによる乱流促進効果を明らかにした。伝熱実験にて得られた温度分布から、底面に設置されたペブルにより流れ表面にて流体の攪拌が起こり、表面温度の低下をもたらすことを明らかにした。 これらの結果から、流路底面のペブルによる乱流促進効果を利用することで、液体Flibeにおいても流れ表面の温度上昇幅を低下させると考えられ、実機における流速の低減、蒸発量の減少が期待されFlibeを用いた液体ダイバータの実現可能性が大いに向上したと考えられる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
底面に大きな粗面を持つ自由表面流れについて、その乱流促進効果および自由表面における熱(スカラー量)輸送促進効果を実験的に明らかにした。自由表面における温度の計測については改良の余地があるものの、表面張力などの影響の強い自由表面流れの自由表面におけるこれらの効果を実験的に明らかにした意義は大きいと考える。また、この応用としてのFlibe液体ダイバータの開発についても、その実現可能性が高められ、今後の核融合炉開発への貢献が期待できる。
|