研究課題/領域番号 |
19H01872
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
田口 明 富山大学, 学術研究部理学系, 講師 (40401799)
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研究分担者 |
近江 靖則 岐阜大学, 高等研究院, 准教授 (50313713)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | 水素同位体 / 同位体分離 / ゼオライト / 吸着 / 水素 / 分離 |
研究開始時の研究の概要 |
水素同位体(軽水素,重水素,トリチウム)の分離は,核融合炉燃料サイクルにおける水素同位体の分離,精製の他,ほぼ全量を輸入している重水素の製造などへの応用が期待され,エネルギー,製薬,製造業への貢献が期待される重要かつ付加価値の高いプロセスである。代表者はこれまで,いくつかの8員環ゼオライトについて単成分H2,D2ガス,ならびにH2-D2混合ガスの吸脱着特性を評価した。その結果,CHA型ゼオライトがD2を選択的に吸脱着することを見出した。 本研究ではこの知見をさらに発展して,水素同位体を分離可能なCHA型ゼオライトの合成と分離特性の解明を試みる。また,膜化による分離材料への応用を試みる。
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研究成果の概要 |
気体状水素同位体の分離において,Na-CHAやK-CHA型ゼオライトが,約200Kにおいて,D2/H2分離係数約1.10を示すことを見出した。この結果は,CHA型ゼオライトが新たな同位体分離材料として有望であることを示唆している。 また,Na+やK+を対カチオンに持つCHAゼオライトなどは200 K付近でH2,D2を吸着することを見出した。この様な特異的な水素吸着が,低温領域における同位体分離能の発現に寄与しているものと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医薬品,半導体材料,電子材料の製造等において,重水素の需要が拡大される中,環境負荷の小さい重水素の分離,生成技術の確立が求められている。本研究で見出した8員環(Si8O8)細孔を有するCHA型ゼオライトの同位体分離能は,今後の分離材料の設計と開発に貢献するものと考える。また,本研究で考案した水素同位体の昇温吸着測定は,従来と異なる水素同位体吸着能に関する知見を与え,材料開発は基より,同位体分離能の評価に応用出来ると考える。
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