研究課題/領域番号 |
19H01882
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
伊藤 篤史 核融合科学研究所, 研究部, 准教授 (10581051)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 動的モンテカルロ法 / 分子動力学 / ハイブリッドシミュレーション / プラズマ-壁相互作用 / プラズマ-物質相互作用 / 動的モンテカルロ / プラズマー壁相互作用 / プラズマー物質相互作用 / プラズマ壁相互作用 / プラズマ物質相互作用 / シミュレーション / ハイブリッド |
研究開始時の研究の概要 |
プラズマと固体物質の相互作用においては,プラズマ粒子の入射頻度と固体物質側の現象の時間スケールの競争を真面目に論ずることが正しい理解の鍵となる.これはダイバーター材料上の繊維状ナノ構造(ファズ構造)成長の研究において独自のマルチハイブリッドシミュレーションを開発し、実現象と同等の時間スケールを模擬できるようになったことで得た科学的知見である.この知見と計算手法を,炉内不純物の再堆積現象や,化学スパッタリング現象,表面拡散効果の検証,中性子損傷・回復などへ適用するため、オンザフライ動的モンテカルロ法の開発など、マルチハイブリッドシミュレーションに更なる拡張を施す。
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研究成果の概要 |
プラズマと固体物質の相互作用においては,プラズマ粒子の入射頻度と固体物質側の現象の時間スケールの競争を論ずることが正しい理解の鍵となる.これをシミュレーションで調べるために,原子を直接扱いながらも長時間スケールに到達できる手法としてオンザフライ動的モンテカルロ法(KMC)を開発した.特に結晶構造に縛られず構造緩和途中の不規則構造も扱えるように,局所的な分子動力学(MD)と組み合わせることで格子フリーなKMC手法を実現した.最終的に,有限温度効果を取り入れた自由エネルギーバリアの算出を可能とすることで,タングステンのナノ構造が高温で消失する様子を再現できることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核融合におけるプラズマ対向材料や耐中性子材料の研究においては,長時間の構造変化を追うためにKMCが度々利用されてきたが,粒子が格子点上だけを移動するという従来の制約のために適用できる問題が限られていた.本研究において格子フリーなKMCを開発し,さらに生体分子シミュレーション等で取り上げられている自由エネルギーの観点を取り込むことで,多くの材料に適用できる手法となった.本研究期間においては核融合研究における貢献としてタングステンの高温時挙動の模擬に注力したが,今後は半導体分野をはじめとする多くのプラズマ-物質相互作用問題や,より一般的な表面・ナノ構造の関わる問題に適用できると期待できる.
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