研究課題/領域番号 |
19H01888
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14030:プラズマ応用科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
白藤 立 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (10235757)
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研究分担者 |
呉 準席 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (90533779)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2019年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | プラズマ / 気液界面 / 重合 / ポリエチレンジオキシチオフェン / ポリスチレンスルホン酸 / 低分子量化 / 多糖類 / 液体 / 界面 / 材料プロセス / 薄膜 / マイクロコンタクター / 機能性複合材料薄膜 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,液体が関与するプラズマプロセスが材料・医療・農業・環境分野で注目されている.しかし,その多くはプラズマの効果がダイレクトに及ばない液体中の反応を利用している.これに対し本研究では,他では代替不可能なプラズマからの直接的効果が及ぶ界面反応場の存在が顕在化したプロセスとして,これまでに報告例のないプラズマ/液界面での機能性薄膜形成という新奇プロセスを提案する.申請者は準備研究によってその可能性を見出した.本研究では,このプロセスにおける膜厚制御因子や複合材料化のメカニズムを見出し,プラズマと液体が接することによってのみ実現可能な革新的プロセスの基盤を確立する.
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研究成果の概要 |
フレキシブル電子デバイスなどに用いられる導電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)は,モノマーであるエチレンジオキシチオフェン(EDOT)を数十時間もかけて酸化重合することで形成されている.本研究では,プラズマ液界面反応場を利用することで,EDOTからPEDOTに類似した重合体を数分から数十分で形成することに成功した.ドーパントであるポリスチレンスルホン酸(PSS)の添加を試みたところ,無添加よりも顕著に固体化することを明らかにした.得られた固体物質の導電率は数mS/cmであった.また,プラズマ液界面反応による多糖類やタンパク質の低分子量化も可能であることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のプラズマ重合においても,液体を原料とした手法が知られている.しかし,液体を気化する必要があった.本研究では,プラズマ液界面反応場を利用することで,液体からダイレクトに固体が形成されることを実証した.この学術的意義は,従来技術の延長上にない新しい薄膜形成の可能性を見出したことにある.社会的意義は,フレキシブルデバイス製造に必要な導電性高分子を従来よりも短時間で製造できる可能性を示したことにある.さらに,このプラズマ液界面反応場の利用によって,機能性食材や創薬への応用が期待される多糖類やタンパク質の低分子量化の可能性を見出したことにも学術的・社会的意義がある.
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