研究課題/領域番号 |
19H01890
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14030:プラズマ応用科学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
竹内 希 東京工業大学, 工学院, 准教授 (80467018)
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研究分担者 |
全 俊豪 東京工業大学, 工学院, 助教 (90781310)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
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キーワード | 液中プラズマ / 炭素材料合成 / ナトリウムイオン電池 / 酸素還元反応 / 材料合成 / 海水電池 / プラズマ生成確率 / 二次電池 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,液中プラズマプロセスを用いた海水電池のアノード材料合成技術の開発を行う。海水電池は海水中のナトリウムイオンを媒体として充放電が可能な二次電池である。有機溶媒中で形成した液中プラズマにより,構造中に多数のナノ空間を有する炭素材料の合成と高密度ナトリウムドープを単一プロセスで実現する。従来材料よりも高いナトリウム密度とナノ空間の存在により,高いナトリウム貯蔵能力と安定性を達成する。海水を用いての放電過程ではカソードで生成される次亜塩素酸により海水の殺菌・浄化が可能である。よって,商用船舶に搭載する二次電池として用いることで,バラスト水による環境汚染問題の解決が期待される。
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研究成果の概要 |
ナトリウムイオン電池のアノード材料への適用を目的として,液中プラズマによる硫黄炭素材料合成技術を開発した。始めに,液中プラズマの安定生成条件を,電気的特性およびプラズマの詳細観測により明らかにした。続いて,キシレン,チオフェン,および,硫黄を溶解したキシレン中で液中プラズマにより炭素材料を合成した。得られた炭素材料の酸素還元反応触媒性能と,ナトリウムイオン電池アノード材料として用いた場合の二次電池性能の評価を行い,炭素材料に硫黄を含有されることによっていずれの性能も向上すること,また,1000度で焼成を行うことによって,より優れた性能を発揮できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,液中プラズマの安定生成条件を,電気的および物理的な側面から明らかにした。また,液中プラズマにより有機溶媒から合成された炭素材料の酸素還元反応触媒性能や,アノード材料として用いたナトリウムイオン電池の電池性能に関して,材料に含有された硫黄の影響や材料の焼成の効果を,比表面積や化学結合などの観点から考察した。これらに本研究の学術的意義がある。また,その結果として,従来よりも優れた特性を有する硫黄含有炭素材料を,簡便な装置構成を用いて,常温・大気圧で高速に合成する技術を確立した点に,本研究の社会的意義がある。
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