研究課題/領域番号 |
19H01907
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
難波 俊雄 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助教 (40376702)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 素粒子実験 / 真空 / レーザー / X 線自由電子レーザー / 自由電子レーザー / 素粒子物理実験 / 量子電磁気学 |
研究開始時の研究の概要 |
「真空」に潜む構造を明らかにするための研究である。現代の素粒子物理学から得られた知見では、真空は何もない空間ではなく、仮想粒子の飛び交う複雑な量子状態を持った場であると考えられている。高強度光源を用いて真空の場をポンプし、別の高精度光源によってプローブする。X線自由電子レーザー、軟X線自由電子レーザー、大強度フェムト秒レーザーを組み合わせ、衝突させることで、真空に潜む弱結合未知粒子の場の探索や、量子電磁気学の究極の検証をおこなう。
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研究成果の概要 |
真空に潜む場の研究を 2 種類の手法でおこなった。一つは高強度場の手法であり、大強度レーザーを集光することで場を介して真空の屈折率を変化させ、X 線の回折事象を探索する。もう一つは硬 X 線と軟 X 線を正面衝突させる手法である。 前者の手法は、0.6 TW のポンプレーザーを用いて実験をおこない、残念ながら回折事象は見つからなかったが、真空回折に対して世界初の上限値を得ることができた。 後者の手法は、軟 X 線の取り回しについて検討し、ミラーを組み合わせて硬 X 線の実験ハッチまで導く経路を策定した。また、予想されるシグナル分布を計算し、それに基づいて検出器の設計と製作を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般的に真空は何も無い空間と考えられ、今まで学問の対象としてあまり見られてこなかった。一方で場の量子論は真空中にいろいろな場が満ちていることを予言する。この研究はそのような真空の見方を変え、空間のパラダイムを変えうる研究である。残念ながら本研究では新たな場の発見までは至らなかったが、将来の大強度実験による場の発見への道筋を示した。また、本研究で得た技術、特に X 線やレーザーの位置やタイミングを調整する手法は、他の光学実験にも幅広く応用することができる。
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