研究課題/領域番号 |
19H01909
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
有賀 智子 (古川) 九州大学, 基幹教育院, 助教 (00802208)
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研究分担者 |
中野 敏行 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (50345849)
佐藤 修 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 特任講師 (20377964)
音野 瑛俊 九州大学, 先端素粒子物理研究センター, 助教 (20648034)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 高エネルギーニュートリノ / ニュートリノ反応 / LHC / タウニュートリノ / FASER / 飛跡検出器 / ニュートリノ反応断面積 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、現在の加速器によって生成できる最高エネルギーのニュートリノ反応を測定する。この研究は、ニュートリノの性質についての基礎データを与えるとともに、ニュートリノ反応における標準理論を超えた物理の影響の有無を未開拓のエネルギー領域で検証する新しい試みの1つである。CERNのLHCトンネル内にエマルションフィルムを用いたニュートリノ検出器を設置し、3世代それぞれのニュートリノ反応を検出する実験を実施する。400GeVから数TeVのエネルギー領域におけるニュートリノ反応断面積の初測定、特にタウニュートリノについて最高エネルギーでの測定を目指している。
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研究成果の概要 |
本研究では、世界最大・最高エネルギーの衝突型加速器LHCを用いて未開拓の高エネルギー領域でのニュートリノ研究が可能なことを見出し、LHCでのニュートリノ実験を初めて立ち上げました(FASERnu)。2018年に実施したパイロットランのデータ解析において膨大な背景事象の中での再構成手法を開発し、史上初めてLHCからのニュートリノ反応候補の観測に成功しました。それとともに、2022-2025年の本格的な実験に向けてFASERnuニュートリノ検出器の構築を実現しました。2022年3月には最初のインストールを成功させ、今後の高エネルギーニュートリノ測定への道筋をつけました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでコライダー実験とニュートリノ実験は別々の研究領域としてみなされてきました。本研究の結果は両者のシナジーを生み、今後のコライダーを用いた高エネルギーニュートリノ実験への道を拓くものです。2022-2025年には本研究で構築してきたニュートリノ検出器を用いて本格的な実験を行い、高エネルギーニュートリノ測定を実施します。本研究の成果は、その後の2027年頃からの高輝度LHCにおいて計画中の新しいプラットフォームForward Physics Facility構想の基礎でもあり、未知粒子探索、高エネルギーニュートリノ研究、ハドロン研究、宇宙物理にまたがる超前方研究の発展につながります。
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