研究課題/領域番号 |
19H01910
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
梶野 文義 甲南大学, 自然科学研究科, 特別研究員 (50204392)
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研究分担者 |
多米田 裕一郎 大阪電気通信大学, 工学部, 准教授 (90467019)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | 暗黒物質 / Nuclearite / 星間流星体 / 流星体 / macro dark matter / 星間流星 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では大気中を高速で飛翔する暗黒物質候補の粒子や太陽系外を起源とする星間流星体の探索を目的とする。暗黒物質は宇宙全体の質量の27%を占めると考えられていて、これまでに数多くの探索がされてきたが未だ発見に成功していない。本研究では、暗黒物質候補の一つである粒子が大気中を高速で飛翔するときの発光を高感度のCMOSビデオカメラシステムを複数台用いて探索を行う。さらに、観測結果が定まっていない太陽系外から飛翔する星間流星体についても研究する。本研究は宇宙や太陽系の成り立ちに関する重要な情報を与える可能性がある。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、大気中を高速で飛翔するマクロ暗黒物質と太陽系外を起源とする流星体を探索することにより「我々の宇宙は一体何から出来ているのか?」を明らかにする糸口を見つけることにある。このために本研究では超高感度CMOSカメラを組み込んだ装置を5台製作し、日本国内と米国ユタ州にそれらを設置して、遠隔で1年以上にわたり連続観測した。この結果、非常に多くの群流星や散在流星などを観測することができた。これらのデータを解析して、軌跡の明るさや速度などを求め、マクロ暗黒物質および太陽系外を起源とする流星体の存在について予備的な結果を得た。また、このような装置がこれらの探索に非常に有効であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、マクロ暗黒物質粒子と太陽系外起源流星体 (星間粒子)の未開拓の質量領域を新しい探索方法で実施し、予備的結果を得た。暗黒物質は宇宙論、粒子物理学および宇宙物理学的要請から、その存在の可能性は高く、宇宙の構造と進化の理解のため学術的意義は極めて大きい。一方、太陽系外起源流星体 (星間粒子)は我々のすぐ近くの星間領域と遠方の惑星系の両方について天体の形成と進化の理解のための貴重な情報を得ることができ学術的意義が大きい。これらの研究は、地球外生命の存在など、人類の宇宙への関心を高め、科学への興味を高めることができ、その過程で得られる知識や技術は様々な分野に応用できるので社会的意義は大きい。
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