研究課題/領域番号 |
19H01919
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
片桐 秀明 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 准教授 (50402764)
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研究分担者 |
村石 浩 北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (00365181)
加賀谷 美佳 仙台高等専門学校, 総合工学科, 助教 (10783467)
榎本 良治 東京大学, 宇宙線研究所, 准教授 (80183755)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
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キーワード | ガンマ線 / 宇宙線 / コンプトンカメラ / シンチレーションファイバー / イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
銀河系内の宇宙線がどこでどのように加速されているか?という宇宙線起源の問題は、宇宙物理学上の重要な問題である。これを調べるには、銀河宇宙線のエネルギーの主要な部分を担っている低エネルギーの宇宙線を直接的に探査できればよい。本研究では、低エネルギー宇宙線と星間物質の反応で生じる2-10MeVの脱励起ガンマ線に特化した高感度ガンマ線カメラの基礎開発を行い、その有効性を実験的に検証することを目的とする。カメラは研究代表者が考案したシンチレーションファイバーを用いた電子飛跡型コンプトンカメラである。具体的には、①カメラ製作、②ビーム試験、③検出器シミュレーション、を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、低エネルギー宇宙線の探査が可能な2-10MeVの脱励起ガンマ線に特化した高感度ガンマ線カメラの開発を行った。カメラは研究代表者が考案したシンチレーションファイバーを用いた電子飛跡検出型コンプトンカメラである。以前開発した小型カメラを改良するとともに、Geant4シミュレーターで検出器モデルを構築し、飛跡再構成や宇宙線ミューオンによるエネルギー較正の手法を開発した。また、ガンマ線の複数回散乱事象を検証可能な大型のカメラを設計・製作し、カメラを構成するCMOSカメラ等の評価を行った。尚、大型カメラ設計の際に考案したガンマ線のエネルギー・到来方向再構成の手法の特許申請を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、1GeV以下の低エネルギー宇宙線の探査が可能な2-10MeVの脱励起ガンマ線に特化した高感度ガンマ線カメラの基礎開発を行い、その有効性を実験的に検証することを目的とした。もし、本研究で開発に成功すれば宇宙線研究の核心的な問題である(a)加速粒子種、および(b)銀河系内エネルギー収支の問題に迫れる。一方、本研究で開発するカメラで感度が高く撮像することができれば、核融合や放射線治療など、原子核の反応に関連する広い分野で応用する可能性がでてくる。本研究期間内では、このようなガンマ線カメラの基本的な要素技術の開発を進めることができた。
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