研究課題/領域番号 |
19H01920
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 東京大学 (2019, 2021-2022) 名古屋大学 (2020) |
研究代表者 |
山下 雅樹 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 特任准教授 (10504574)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 二重ベータ崩壊 / ニュートリノ / 液体キセノン検出器 / 極低放射能 / 低バックグラウンド / 暗黒物質 / 液体キセノン |
研究開始時の研究の概要 |
ニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊(0ν2β)探索実験はニュートリノ質量観測が期待され、素粒子・原子核物理だけなく宇宙物理の観点からも注目を浴びている。 一方、地下実験における暗黒物質直接探索の技術進展は近年目覚ましいものがあり、検出器の大型化, 低バックグラウンド化を着実に実現してきた。暗黒物質直接探索と0ν2β探索の大きな違いはそのエネルギー領域にあるが(10keV 以下 vs 2458 keV)、低バックグラウンド、高エネルギー分解能を生かし、大型暗黒物質探索検出器(XENONnT)を用いて0ν2βの探索を行う。
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研究成果の概要 |
Xe-136はニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊の候補核である。濃縮されていないXeを用いて暗黒物質直接探索二相型キセノンTPC検出器の低バックグラウンド、高エネルギー分解能の特性を生かし、二重ベータ崩壊探索・感度の見積もりを行った。XENON1Tデータ: 36.16 kg・年のデータを用いて0νββ探索を行い90%CLで半減期1.2×10-24年の下限値を得た。稼働中XENONnT検出器の感度を見積もった。275kg・年の観測データを仮定すると、予想される感度は90%CLで半減期> 2.1 × 10-25年の結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では暗黒物質直接探索実験装置を用いて二重ベータ崩壊探索を行った。検出器の大型化に伴い、8.9%自然に存在するXe-136の量もおよそトンスケールに増え、暗黒物質探索だけでなく、2重ベータ崩壊探索が可能である。 本研究の結果はカムランド禅やEXO200など二重ベータ崩壊に特化した実験には及ばないものの暗黒物質検出器としては最も良い感度で探索を行うことができ、将来さらに大型化される検出器ではそれらに匹敵するほど大きく感度を上がることが期待される。
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