研究課題/領域番号 |
19H01938
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
古屋 玲 徳島大学, 教養教育院, 准教授 (60455201)
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研究分担者 |
新永 浩子 鹿児島大学, 理工学域理学系, 准教授 (20709589)
岩崎 一成 国立天文台, 天文シミュレーションプロジェクト, 助教 (50750379)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 星間物質 / 星形成 / 分子雲 / 分子雲コア / 偏波 / 磁場 / 星間乱流 / ダスト / 偏波観測 / 星間磁場 / 星間ダスト / フィラメント状分子雲 / サブミリ波 / 分子ガス / 星間塵 / 数値シュミレーション / 大質量星形成 / 直線偏波撮像観測 / 東アジア天文台 / 星の形成 / 高密度分子ガス / 直線偏波 |
研究開始時の研究の概要 |
星がうまれる(星形成)過程において磁場は重要な役割を担うとされるが, 「どのプロセスか?」は観測的検証が必要である. そこで, 我々はサブミリ波望遠鏡ジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡に国際共同研究で搭載した波長450/850ミクロン連続波・直線偏波撮像装置POL2を用い, 22個の星形成領域における磁場構造の撮像に着手した. 現在, 空間分解能0.01-0.1 pcでのユニークなデータが順調に得られている. 今後, 集中的に解析を進め,「分子雲コアと磁場のなす角はいくらか?」や「フィラメント状分子雲内部の磁場構造は揃っているのか, ランダムか?」など, 論争の続く諸課題に決着をつける.
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研究成果の概要 |
東アジア天文台のジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡に代表者らが2017年に概ね完成させた, サブミリ波直線偏波観測装置SCUBA-2 plus POL-2を用いて, 星の母体となる冷たい星間物質の偏波撮像を系統的に多数の天体について行った. この結果, 力学的な平衡状態にかかわらず, 重力のポテンシャル・エネルギーに比べて, 星間乱流と磁場がもつエネルギーの和が同程度であり, 磁場の重要性が明確にわかった. 従来の研究では, 系統運動を除く非熱的運動の運動エネルギーとランダムな磁場がもつエネルギーが平衡であると仮定するが, 0.01 pcのスケールでこの仮定が破れることもわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
【学術的意義】冷たい星間物質の磁場観測は, 分子雲など1 pcを超えるスケールではプランク衛星のデータが存在する. 0.01 pc以下の原始星周囲の磁場強度についてはALMA望遠鏡で観測可能である. 本科研費研究で, 両者の中間の構造物である, 分子雲コアのスケールの磁場観測が可能となり, 装置を完成させた(熟知した)グループが系統的な観測に基づき, 上述の一般像を導いたことは, 天文学全体を俯瞰しても大きな意義がある. 【社会的意義】皆無である. 基礎研究に, 即効的な社会的意義を求めることに強い違和感がある. ただし,将来世代が本研究に社会的意義を見出すことを我々は否定しない.
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