研究課題/領域番号 |
19H01940
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
中井 直正 関西学院大学, 理学部, 教授 (80192665)
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研究分担者 |
瀬田 益道 関西学院大学, 理学部, 教授 (80358994)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 活動的銀河中心核 / 水メーザー / 超長基線電波干渉法 / 銀河距離 / 宇宙膨張率 / ハッブル定数 / 水蒸気メーザー / 銀河の幾何距離 / 活動的銀河核 |
研究開始時の研究の概要 |
ある種の銀河(活動的銀河)の中心にあると言われている巨大質量ブラックホールの周囲を回転している高密度分子ガスから放射されている水蒸気メーザーを観測することによって、その銀河の距離を直接に求める。たくさんの銀河の距離を測定できれば、宇宙の膨張速度や年齢の指標となるハッブル定数を決定することができる。この手法は仮定が少なく、銀河までの距離を幾何学的に直接に求めることができる非常に優れた方法である。
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研究成果の概要 |
遠方銀河からの水メーザーの周波数21-22GHzにおいて従来の2倍の高感度を達成した20GHz帯受信機を開発し、電波望遠鏡に搭載して活動的銀河中心核AGNの水メーザーの探査を開始した。観測対象とした銀河はダストに隠されて可視光では見えなかったAGNで新たに硬X線観測で発見されたものである。その結果、水メーザーの検出確率は30%と従来の6倍を達成することができた。発見された水メーザーを今後超長基線電波干渉法で観測して銀河の距離を直接に決定し、宇宙の膨張率を示すハッブル定数を求める。また既存のAGNを観測して従来の宇宙背景放射から求められたハッブル定数とは有意に異なる値を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙の膨張率を与えるハッブル定数を銀河の距離を直接に測定できる活動的銀河中心核からの水メーザーの観測から求めることは宇宙の歴史と進化を知る上で極めて重要である。特に最近のいろいろな銀河距離の間接測定から求められたハッブル定数の値と宇宙背景放射の観測から求められた値が誤差を考慮しても有意に異なるらしいことは宇宙論において大問題である。宇宙年齢も変わってくる可能性がある。この問題を銀河の距離を直接に測定できる水メーザー観測から解明することは非常に意義が大きい。
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