研究課題/領域番号 |
19H01946
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
三原 建弘 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (20260200)
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研究分担者 |
根來 均 日本大学, 理工学部, 教授 (30300891)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 宇宙科学 / 宇宙物理 / 国際宇宙ステーション / MAXI / X線天文学 / 国際宇宙ステーション(ISS) / 全天監視 / 突発天体 / 全天X線監視装置(MAXI) |
研究開始時の研究の概要 |
10keV以下のX線領域で1時間以下で減光する閃光天体の観測は未実現で、時間領域天文学のディスカバリースペースとして残されている。9年間のMAXIの観測でも8例の正体不明の短時間閃光天体(MUSST)が検出されている。半日後のSwiftの追跡観測では間に合わないため、我々はより早くX線追跡観測を行うべく同じくISSに搭載されているNICER装置と協力し、ISS上で新星検出を行い即時連携観測により位置決めを行うOHMAN計画を立ち上げた。本研究ではOHMANを推し進めると共に、地上連携(MANGA)を加速して実施する。
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研究成果の概要 |
時間領域天文学において未発見領域であるX線(10keV以下)で短時間(1時間以下)の領域を探査するため、我々は、運用する広視野のX線監視装置MAXIと、同じくISS上にある狭視野のX線望遠鏡NICERを連携させることを発想し本科研費で実現した。従来の地上経由連携には1日程度かかっていたが、連絡ルートやソフトウエアを整備し最速3時間程度に短縮できた。軌道上連携On-orbit Hook-up of MAXI and NICER (OHMAN [オーマン])の開発も進め、2022年8月に実現した。これにより地上経由で3時間以上要していたMAXI新天体の追観測を10分間以内に実施できるようになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々はまず全天X線監視装置MAXIの3年間の運用を行った。これにより82件の天文学電報Atelと103件のガンマ線バースト連携ネットワークGCNへの速報を行うことができ、世界の突発天体天文学界に貢献した。MAXI-NICER連携では、地上経由(MAXI and Nicer Ground Alert: MANGA)の枠組みを構築し、追観測までの時間を3時間までに短縮した。これによりRSCVn連星のフレアなどの天体現象を迅速に観測できるようになった。またOHMANも開通した。これはISS上の異なる2国間の観測機器を結合させた点と、ISS上での情報伝達方法を実現した点で意義があったと評価されている。
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