研究課題/領域番号 |
19H01958
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 九州大学 (2021-2023) 大阪電気通信大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
尾花 由紀 九州大学, 国際宇宙惑星環境研究センター, 博士研究員 (50398096)
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研究分担者 |
坂口 歌織 国立研究開発法人情報通信研究機構, 電磁波研究所電磁波伝搬研究センター, 主任研究員 (60598994)
細川 敬祐 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (80361830)
能勢 正仁 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 准教授 (90333559)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 脈動オーロラ / イオンサイクロトロン波 / プラズマ圏 / 放射線帯 / 環電流 / 磁気圏 / 波動粒子相互作用 / 内部磁気圏 / イオンサイクロトロン波動 / 孤立オーロラ / cold plasma / magnetosphere / plasmasphere / ionosphere / ULF wave / VLF wave / プラズマ波動 / オーロラ / 電離圏 / VLF / ULF |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ニュージーランドに新しく高感度全天カメラと誘導磁力計を設置し、放射線帯降下粒子による孤立オーロラの発光と、粒子降下を引き起こすイオンサイクロトロン(EMIC)波動を同時観測することで、以下の科学目標の達成を目指す。 (1) 地球にごく近い深部磁気圏において、EMIC波動に起因する放射線帯消失が生じていることを立証する。 (2) 地磁気嵐に伴うプラズマ圏の収縮と放射線帯消失の因果関係を解明する。 (3) 放射線帯粒子降下による中緯度超高層大気組成への影響評価を行う。
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研究実績の概要 |
ニュージーランドのミドルマーチ観測点では2011年よりフラックスゲート磁力計が稼働して地磁気三成分の1秒値観測が行われている。ここに新しく誘導磁力計と高感度全天カメラを設置し、ULF (Ultra-Low Frequency)波、VLF (Very-Low Frequency)波、オーロラ発光の同時観測体制を確立した。 このプロジェクトでは、放射線帯効果粒子による孤立オーロラの発光と、粒子降下を引き起こすイオンサイクロトロン(EMIC)波動を同時観測することで、地球にごく近い深内部磁気圏においてEMIC波動に起因する放射線帯消失が生じていることを立証し、さらに、地磁気嵐に伴うプラズマ圏の収縮と放射線帯消失の因果関係を解明することを目指している。 コロナ禍により長らく現地訪問ができず、機器の調整ができない状況であったが、コロナ禍の終息により2022年10月、2023年2月に尾花と細川が現地を訪問、機器調整を行うことができた。これらの観測システムは商用電源のない地域で、太陽電池パネルを電源として長期自動観測を可能にするものである。これまでのところ、オーロラ発光がオーロラ全天カメラで、Pc 1型地磁気脈動と電離層アルフベン共振器(Ionospheric Alfven Resonator, IAR)が誘導磁力計で、磁力線共鳴振動がフラックスゲート型磁力計で、それぞれ別々のタイミングではあるが観測された。 これらの観測システムの開発成果、観測成果は、論文に取りまとめ、近日中にEarth, Planet and Space (EPS)誌に投稿予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ニュージーランドのミドルマーチ観測点では2011年よりフラックスゲート磁力計が稼働して地磁気三成分の1秒値観測が行われている。ここに新しく誘導磁力計と高感度全天カメラを設置し、ULF波、VLF波、オーロラ発光の同時観測体制を確立した。2023年2月に機器調整を行うことができ、これまでにいくつかの磁気嵐が発生して観測の好機を得、オーロラ発光がオーロラ全天カメラで、Pc 1型地磁気脈動と電離層アルフベン共振器(Ionospheric AlfvenResonator, IAR)が誘導磁力計で、磁力線共鳴振動がフラックスゲート型磁力計で、それぞれ別々のタイミングではあるが観測された。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は引き続き観測を続け、孤立型オーロラ発光と、その粒子効果の原因たるPc 1型地磁気脈動、プラズマ圏の極端縮小の同時観測を目指す。これにより、地球にごく近い深内部磁気圏においてEMIC波動に起因する放射線帯消失が生じていることを立証する。さらに、研究プロジェクトの主目的である「地磁気嵐に伴うプラズマ圏の収縮と放射線帯消失の因果関係」解明を目指す。
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